オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜(第8回)

【Day9、10】 2日で1600kmを走破! ~50m貨物トラック、ロードトレインの砂煙~

移動中は自然動物への注意も必要だった オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜

バイロンベイ(Byron Bay)からグラッドストーン(Gladstone)、そして、エア(Ayr)へ。
およそ1600kmを、北へ北へと駆け抜けた9〜10日目の珍道中を紹介する。
移動の移動を絶景をめぐる“冒険”として、めいっぱい楽しみつつ、オーストラリアのドライブ事情も紹介する。

Day9~バイロンベイからグラッドストーン~

車窓に映る絶景を楽しみながら
冒険ドライブ!

今日は気合を入れて、5:00に起床。
早朝に出発するので、あらかじめ買っておいた朝食をキッチンに取りに行こうとキッチンへ。

!!!

キッチンが閉まってるーーー。
6:30に開くらしい……。

なんとも計画ミスで悔しかったが、しばらく辛抱をして無事に朝食をとり、7:00頃出発。
おしゃれなバイロンベイの街にお別れを告げ、次の目的地「ヨンガラレック(Yongala Wreck)」に潜れるダイビングサービスがある町、エア(Ayr)までは、およそ1600km。
これを二日間で駆け抜けることになる。

長距離を移動するときは休憩がてら停車して一瞬一瞬の美しい大陸を撮影した

長距離を移動するときは休憩がてら停車して一瞬一瞬の美しい大陸を撮影した

黄金に輝く朝の景色

黄金に輝く朝の景色

単純に1日800kmを走る計算。

一見、無謀だと思われるかもしれないが、Day7にも書いた通り、日本のように信号が多かったり、渋滞が多かったりしないので、1600kmはそこまで大変ではない。
オーストラリアの道は、だいたい100km=1時間なので、計算だと1日8時間。
でも長距離なことに変わりないので、こまめに休憩をとって行くのが大切だ。

スプリングブルック国立公園(Spingbrook National Park)に寄り道

スプリングブルック国立公園(Spingbrook National Park)に寄り道

道中で見つけた穴場、「ナチュラルブリッジ(Natural bridge)」

道中で見つけた穴場、「ナチュラルブリッジ(Natural bridge)」

この長距離をこなすコツは“オーストラリアの絶景を楽しむ”こと。

「移動」ではなく、「冒険」ととらえれば、楽しくドライブすることが可能だ。
道中の景色を楽しみながら、予定通り8時間を走りきり、グラッドストーン(Gladstone)に到着。

予約しておいたモーテルで速攻爆睡。
明日の長距離「冒険」にそなえて、早く寝る。

Day10~グラッドストーンからエア~

日本とはかなり違う!?
オーストラリアのハイウェイ事情

今朝も長距離に備えて早く起床し、朝食を“キッチン”にはしまわず、自分の部屋に置いておいて、ゆっくりと朝食を取った。
6:30に出発して、残りの800kmをエアに向けて走りだした。

移動中は自然動物への注意も必要だった

移動中は自然動物への注意も必要だった

ハイウェイに十字路がある

ハイウェイに十字路がある

オーストラリアのハイウェイは、日本の高速道路とは少し異なっていて、横には民家があったり、十字路がある。
ときに、車がハイウェイにいきなり入ってくる場合もあるので、日本の高速道路以上に気を配らなければならないところが多い。
オーストラリアは日本よりも電車の本数が少なく、トラックなどトレーラーが陸路で貨物を運んでいる。

この辺ではあまり見かけないけれど、2年前にオーストラリアを一周した時に、オーストラリア北部のノーザンテリトリー(Northern Territory)で体験した話をちらっとしよう。

電車がない北部では、物資の運搬は陸路がメイン。
その物資を運んでいるトレーラーのことを、ロードトレインと呼んでいて、長い物ではトラックの全長が50mも。
名前の通り陸の電車だ。
そんな北部の旅計画を、街のインフォメンションセンターのおばちゃんに聞き込みをしていると……。

おばちゃんが、「もし、北部でロードトレインが対向車から見えたら、すぐに窓を閉めて、路肩に停車して通過するまでじっとしてるんだよ! すぐ分かるわよ! 遠くの方から砂煙がくるから!」と忠告をしてくれたけれど、その時は正直「なに言ってんだろう。普通にゆっくり、ちょっと路肩に寄りながらかわせばいいんじゃない!?」程度に軽く思っていた。

そして、北部を走行していると、広い道路の真ん中、1台分しか道路が舗装されていなくて、あとはダート道。
経費削減……なのか?

ドライブしていると、ついにその瞬間が来た。
遠くから砂煙が見え、ロードトレインが目の前にあらわれた。
おばちゃんの言う通り、減速無しで突っ込んでくる!
思わず「マジか! これか!!」と思い、路肩に止めて窓を閉めて通過をじっと待った。

2年前に撮影したノーザンテリトリーで出会ったロードトレイン

2年前に撮影したノーザンテリトリーで出会ったロードトレイン

通過した時は、窓が割れるかと思うぐらいすごい風圧でびっくりした。
思わずインフォメンションセンターのおばちゃんの顔がよぎる……。
それ以降、知らない地で教わる助言は、大事にすることにした。

と、昔話はここまで。
今回も、ロードトレイン程は長くはないが、長い大きなトレーラーが道中で目立ち、夕暮れ時に“かっこよく”見えたりした。

思い出深い昔話を思い出しながら夕暮れ時に休憩がてら撮影したトレーラー

思い出深い昔話を思い出しながら夕暮れ時に休憩がてら撮影したトレーラー

冒険しながら移動し、ようやく日の入り前にエアという街にある、今回お世話になるダイビングサービス「ヨンガラダイブ(Yongala Dive)」に到着した。

挨拶などを済ませて、部屋に案内してもらう。
明日のダイビングに向けて早く就寝だ。

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writer
PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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