オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜(第11回)

【Day13】水中世界遺産の「グレートバリアリーフ」で、壮大なサンゴ礁に思いをはせる

サクソンリーフで撮影した「生き生き」しているサンゴ礁 オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜

水中世界遺産の海、グレートバリアリーフ(GBR)の玄関口、ケアンズで豪華な日帰りダイビングツアーに参加。
壮大なグレートバリアリーフは、やっぱり僕の心を捕らえて離さない。
サンゴの白化に思いをめぐらせながら、自然の力強さを目の当たりにしてきた。
そして、夜には、ちょっぴりおめかしして、ディナークルーズも!

Day13〜GBRでダイビング〜

100人乗りの船で
ゆったり快適ダイブ!

今日は6:00に起床。
ダイビングの準備をして、ホテルを出て送迎車でグレートバリアリーフの玄関口へ。
港には、100人乗りの日帰りダイビング船がズラリ列ぶ。
日本では考えられない光景だ。

「ツサダイブ」が所有する日帰り豪華客船「T6」

「ツサダイブ」が所有する日帰り豪華客船「T6」

今回お世話になるのは、ケアンズ一の豪華日帰りダイビングツアーを行なっているダイビングサービス、「ツサダイブ(TUSA Dive)」。
100名乗りの船を持ちながら、定員を60名に絞ることで、船内でゆったり過ごせるようにしている。
日本人のスタッフがいるのはもちろん、日本人ダイバーは特別に2階の操船室で、日本人スタッフによるブリーフィングを受けることができる。

今日は、「ヘイスティングスリーフ(Hastings Reef)」と「サクソンリーフ(Saxon Reef)」、2つのダイビングポイントに潜る。
ケアンズからグレートバリアリーフまではおよそ2時間、経験豊富のベテラン船長とクルーによって数多くのリーフの中、その日その日のコンディションに合わせてポイントが変わる。
なので、2日間連続で潜ってもポイントはかぶることはないのだ。

サンゴの白化から感じる
力強く戦う命の姿

グレートバリアリーフはご存知の通り、世界最大のサンゴ礁。
南はブリスベン(Brisbane)から北はケープヨーク(Cape York)まで、距離にして約2600kmと日本の本州よりも長く、サンゴは約400種、魚は1500種以上が住んでいる。
そんなグレートバリアリーフは世界的に有名な観光地であり、年間200万人もの人がその美しさを一目見ようと世界中から訪れる。

1時間半くらいボートを走らせたところで、「ダイビングチーム!準備しましょう!」とスタッフから声がかかった。
さっそく、器材の再確認をしてエントリーの準備をする。
ブイに船を着けて、エンジンが止まるとともにチームごとにエントリー開始。
久々のグレートバリアリーフを目前に心臓の鼓動が高ぶる。

多くのアオウミガメが生息しているグレートバリアリーフ

多くのアオウミガメが生息しているグレートバリアリーフ

日本では見ることのできない「カニハゼ」

日本では見ることのできない「カニハゼ」

エントリーすると、少し驚いた事に少し今まで見ていた光景と少しサンゴの様子が違った。
今年は1997年以来の久々のエルニーニョの年で、海水温が上昇し、サンゴの白化が世界中で話題になっている。
例に漏れず、グレートバリアリーフもダメージを受けていた。

サクソンリーフで撮影した「生き生き」しているサンゴ礁

サクソンリーフで撮影した「生き生き」しているサンゴ礁

だが、しかし!
よく勘違いされるのが、「白化=サンゴは死んでいる」ということ。

これは大きな間違いで、そもそもサンゴは死んでいない。
簡単に言えば、病気にかかっている状態。
人間で例えるなら風邪をひくと熱が出て顔が赤くなる。
サンゴも一緒で、海水温の上昇が続くことで病気になり、先端から白く白化し始めていく。
これが長い間続いてしまった場合、死んでしまう恐れがあるのだ。

なので、僕から見たグレートバリアリーフの珊瑚は「戦っている」状態。
いやむしろ、「生き生き」しているように感じられた。
魚は変わらずにサンゴを家として、活発に過ごしている姿が見てとれた。

この先、正直なところ何パーセントかのサンゴは、戦いに勝てないかもしれないが、今は祈るしかない。
でも間違っても「白化=死んでいる」と勘違いして欲しくない。
僕にとっては、力強く生きている命があるってことを目の前にして、感動する瞬間だったからだ。

人気者ウォーリーと
小さなアイドルたち

そんなサンゴを撮影していると、横からグレートバリアリーフの人気者、ナポレオンでの「ウォーリー」が!

GBRの人気者「ウォーリー」

GBRの人気者「ウォーリー」

この子は、いつもダイバーに近寄ってきては、「ようこそGBRへー」と言わんばかりに挨拶してくるのだ。
その姿は思わず触りたくなるほどの愛おしさだが、絶対に触ってはいけない。
しっかり海にリスペクトを持つことは大事だ。

綺麗なサンゴと美しいお魚を楽しんだ後は、砂地をちょこっとのぞいてみる。
いたいた!
これもGBRのアイドルですな!
日本では見れないレア物「カニハゼ」だ。
名前の言う通り背鰭に二つの目のような模様がありカニのように擬態して体を横に移動させる。
他にも永遠のアイドル「クマノミ」もいっぱいいるよ〜!
バリアリーフアネモネと言って、これまたこっちでしか見れないクマノミだ。

グレートバリアリーフのアイドル「バリアリーフアネモネ」も日本では見られないクマノミの仲間

グレートバリアリーフのアイドル「バリアリーフアネモネ」も日本では見られないクマノミの仲間

至れり尽せりの
GBRステイを満喫!

3本思いっきり楽しんだ後は、ケアンズ方面に向けて帰る。
ケアンズから出航している日帰りのダイビング船からは、初心者でも気軽に行けるポイントが多い。
まずは、水深が浅いと言うのもあるし、大体はサンゴ礁の湾の中でダイビングすることが多いので、流れも少ないからだ。
もちろん上級者は、上級者でチームを組んで、少し外洋方面などに行ったりも。
うまく同じレベルのダイバーを振り分けて、チーム分けしてくれるので安心だ。

港に帰ってきたら、ホテルに戻り、シャワーを浴びてディナーへと準備。
なにやらディナークルーズがあるのでちょっとオシャレしていく事に。
80名もの定員を誇るケアンズの人気豪華客船「スピリット・オブ・ケアンズ」に乗り込んだ。

ケアンズの豪華ディナークルーズ「スピリット・オブ・ケアンズ」

ケアンズの豪華ディナークルーズ「スピリット・オブ・ケアンズ」

オシャレな船内は本格シェフによるバイキングスタイルで好きなものが取り放題!
エビや牡蠣も食べ放題と超お得な豪華客船だった。
お腹いっぱいいただきました!(と言うか詰め込んだ!?)

明日は、最終日の陸のロケ。
ホテルに戻り、満腹で就寝です。

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writer
PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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