オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜(第7回)

【Day8】 世界でも希!? トラフザメ30匹の群れ ~面白すぎるぞ、バイロンベイ「ジュリアンズ・ロック」~

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触れるくらい寄れる事も オーストラリア東海岸、関戸紀倫Dialy〜ドライブ&ダイブサファリ〜

オーストラリアのベストダイブサイトに登録されている「ジュリアンズ・ロック(Julians Rock)」で、またもや違う種類のサメの群れに出くわす!
日本では味わえない、バイロンベイの魅力を記した。

Day8〜ジュリアンズ・ロック〜

今度はトラフザメ!
ここは、サメ天国!?

6:30に起床。
朝食を食べて、現地サービス「サンダイブでOK(Sun Dive)」に7:15に行き、器材のセッティングなどを行う。

そして、ダイビングスタイルはサウスウエストロックスとちょっと似ていた。
お店は街の中にあり、大きな港はないので、お店にボートと共に毎ダイブ帰ってくるスタイルだ。
なので、自分が乗る船を確認したら、船の上に乗っているスタッフに器材を渡して、しばしお別れ。
忘れ物がないかを確認したら、送迎車に乗り込み、お店から15分くらい行ったところに船着場がある。

といっても普通のビーチ。
しかもサーフポイントなので、人払いをしてから、ボートを海に下ろしていく。

下ろしたボートに順番に乗り込み、全員が乗ったのを確認したら船長から「じゃあ、出航でーす」との合図。
そして、40人くらいはいたであろうサーファーに、「どけーーーぃ!」と言わんばかりのホーンを鳴らした。
すると、サーファーも慣れた感じで綺麗にボートに道を譲った。

ポイントまで15分とビーチから目と鼻の先である「ジュリアンズ・ロック」

ポイントまで15分とビーチから目と鼻の先である「ジュリアンズ・ロック」

沖に見えるのが「ジュリアンズ・ロック」で、ポイントまでは10分と目と鼻の先。
ボートを走らせていると、スタッフが「ドルフィーーン!」と叫んだ。
目を向けると、5〜7頭のイルカが、サーファーと一緒にサーフィンをしている。
思わず、「ここはパラダイスか(呆然)」と、我を忘れてしまった。

ポイントに到着後、チームごとにエントリーして行き、心のどこかでイルカに会えるという期待をもちながら潜降した。
ここのポイントは大きな岩(ジュリアンズ・ロック)があり、その周りをダイビングするスタイル。
比較的に水深は浅めで、18mを超えることは稀にないとガイドさんがブリーフィングで言っていた。

水底の5m付近に到着すると、ブイの下にさっそくトラフザメが寝ていた。
突然の出あいに「おっ!」と思い撮影するが、ガイドさんが「そこはいいから、こっちおいでよ!」というオーラのある合図をしてきたのでついて行く。

向かった先では、大きな魚の群れがぐるぐると浅瀬を泳いでいた。
近づくと、その正体は体長2mくらいはあるトラフザメ。

しかも、20〜30匹は群れている!!!

思わず目を疑う光景だった。

20〜30匹はいたであろうトラフザメの群れ

20〜30匹はいたであろうトラフザメの群れ

触れるくらい寄れる事も

触れるくらい寄れる事も

しばらく泳いでいると、多くのアオウミガメやタイマイもまわりを泳いでいる。
オーストラリアは南半球なので、日本とは逆で、北に行けば行くほど気温は上昇する。
あの世界最大の珊瑚礁、グレートバリアリーフ(GBR)は、バイロンベイの少し北からスタートすることもあり、ジュリアンズ・ロックではサウスウエストロックスと比べるとサンゴや南方系のお魚が増えてきた。

大満足のマクロ撮影
そして、トラフザメおかわり!

一本目から上がり、お店に戻り水面休息。
しっかり休息をとったあとは、ベテランガイドのオーストラリア人、スーが2本目を案内してくれた。
スーはマクロが得意みたいで、ニシキフウライウオやカエルアンコウ、オラウータンクラブなどいろいろ紹介してくれて、マクロも豊富だということがわかった。

人気者ミナミハコフグなどマクロも豊富

人気者ミナミハコフグなどマクロも豊富

もう少し、トラフザメも撮影したいと言っておいたので、ダイビングの後半は浅場に戻り、トラフザメを撮影。

個体数が多いので、もし逃げられてしまっても、また待っていればすぐに違う個体がやってくる。
最近流行りの自撮りなどもやって見たり(笑)、ガイドさんにモデルになってもらったり、いろんな写真の撮り方を試せる。

四方八方からくるので撮り方は自由に

四方八方からくるので撮り方は自由に

トラフザメとラブラブツーショット♡(自撮り)

トラフザメとラブラブツーショット♡(自撮り)

正直、ここまで自由にトラフザメを撮影できる環境は、ここ以外には少ないと思う。
そんなトラフザメを撮っていると、沖の方からマンタ(ナンヨウマンタ)がやってきた。

突如現れたナンヨウマンタ

突如現れたナンヨウマンタ

「ジュリアンズ・ロック」は面白すぎる……。

あまりに感動したので、僕が思った「ジュリアンズ・ロック」のすごいポイントをまとめて紹介してみようと思う。

1、ポイントまで近いので船酔いの心配があまりない。船酔いが心配なダイバーも安心できる。
2、ポイントは水深が比較的浅くて、レアな大物やマクロが水深10m以深で見られることが多い。
3、大物、マクロのバリエーションが豊富すぎて2ダイブじゃ足りない。
4、世界中探しても、トラフザメの群れを見ることができるのはここだけだと思う。

アフターダイブは
街へ繰り出そう

ダイビングから帰ってきた後は、せっかくなのでサーファーが集まるポイントにも行ってみた。
サーフィンはやらないけれど、被写体にはもってこいだ! ということで、街から車で10分くらいのところにある、人気のサーフポイントに向かう。
自分的に、光がやわらかい、夕方を狙って、熱心に波乗りしている人たちを撮りに行ってみた。

世界中のサーファーにも有名なバイロンベイの波

世界中のサーファーにも有名なバイロンベイの波

夕暮れ時には仕事終わりのサーファーで賑わった

夕暮れ時には仕事終わりのサーファーで賑わった

撮影しながら観察していたけれど、5歳くらいの子や60歳くらいのおじいちゃんまで、年齢層はかなり広かった。
ダイバーと同じ海を愛する者として、何かに夢中になってる姿はかっこいい!

ダイビングもちょっとマニアックだけれど、「なんちゃらの幼魚可愛かったよねー! 粘って撮ってたら40分くらいかかっちゃったよー」とか話してるダイバーを見ると、「熱いね〜」って思うときと同じような気持ち(!?)になった。

バイロンベイは、海は大物からマクロまで幅広く面白いうえ、ダイビングの後にはバイロンのオシャレな街まで楽しめる。
今回僕はやらなかったけれど、ぜひ、サーフィンにもチャレンジして、いろんなバイロンベイを楽しんでもらいたいかな。
日が暮れ始めると、路上でヒッピーなどが特殊な楽器を使った路上ライブ(?)をはじめる。
すごく面白くて、印象に残った。

日が落ち始める頃から路上では多くのストリートミュージシャンが

日が落ち始める頃から路上では多くのストリートミュージシャンが

明日からは、2日間かけての1600kmの移動が待っているので、大移動に備えて十分の休憩を取らなくては行けない。
今日もいい子に早めの就寝だ。

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writer
PROFILE
1988年7月6日生まれ
東京にフランス人の父、日本人の母の間に生まれる。生まれて間もなくフランスのパリに移りフランス人として成長し10年。父は写真家、ダイビングインストラクター。
小さい時から父にフィリピン、タイ、ガラパゴス諸島など自然豊かな場所に連れて行ってもらい、いつの間にか自然が大好きになる。時が経ち2010年にダイビングを始め2011年から沖縄でダイビングインストラクターとして活動。2013年からオーストラリアのダイビングクルーズ船にて働くことになりそこで船内販売用に写真を撮る。今度は撮った写真をソーシャルネットワークにも載せたりするようになり友達に『世界にはこんな場所がある!こんな海がある!』などと紹介するのが楽しくなる。2014年10月にクルーズ船の仕事を終え帰国前にオーストラリアを一周することに決め念願の一眼レフを手に入れ放浪。 現在は、自然写真家として水中写真をメインに世界中を撮影し活躍中。
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