パプアニューギニアといえばこの魚! ボロカサゴ=レーシースコーピオンフィッシュ
ダイバーにとって人気のある生き物といえばクジラやマンタ、サメなどの大物が万国共通で上位を占めるだろう。
しかし、欧米人ダイバーには、なぜかウツボやカサゴの仲間が絶大な支持をうけている。
ライオンフィッシュ(ミノカサゴ)の捕食シーンを目前にレギュを外しなにやら叫び握手を求めてくる欧米人ダイバーに遭遇した事も。
ミノカサゴに限って言えば、今や大食漢の外来魚としてフロリダやカリブなどでは駆除されているというからなんとも可哀想な運命である。
ここパプアニューギニアでもやはりカサゴ系は人気がある。
オニカサゴがいると現地人のガイドさんは必ずドヤ顏で撮影しろと言ってくる。
これもある種の異文化交流だと考えることにしているが、中には1cmほどの可愛らしい赤ちゃんを見せてくれる事もあり、そんな時は彼らの目の良さに敬意を払う。
ただ、カサゴはカサゴでも、パプアニューギニアに来たら必ず出会いたいカサゴがいる。
“ボロカサゴ”である。
多数の皮弁がボロ着を纏ったように見えるからか、なんとも可哀想なネーミングをつけられた魚だ。
しかし実物はとても美しい。
パプアニューギニアといえばボロカサゴというくらいポートモレスビー周辺の海域では遭遇率が高い。
黄色、小豆色、黒、白などカラーバリエーションも豊富だ。
厳密に言えば日本で見られるボロカサゴとは模様の入り方が異なる。
こちらでは英名のレーシースコーピオンフィッシュの名で呼ばれている。
カサゴ愛が強いだけにネーミングセンスは英名の方がしっくりきている。
レースのように繊細で美しいこの魚に出会うだけでもパプアニューギニアに行く価値はあるだろう。
パプアニューギニア ”濃密の瞬間(とき)”(連載トップページへ)
- 極上のハウスリーフで激写した渾身の1枚
- キリがないほどの美しさ ~ケビエン・リセナン島の空~
- ポテンシャルが未知数のキンベ湾の秘境
- パプアニューギニアといえばこの魚! ボロカサゴ=レーシースコーピオンフィッシュ
- 憧れの海、パパはニューギニア!?
- マダンで“歩くサメ”の別種をまたまた発見 ~エポレットシャークの仲間、カーペットシャーク!?~
- クマノミ属じゃないクマノミ!? スパインチーク・アネモネフィッシュ
- 国旗にデザインされた美しい鳥“極楽鳥” ~レッジーナ・バードオブパラダイス~
- 海の景色が一変するほどのインパクト! 巨大なカイメンの産卵に遭遇
- “海のアマゾン”と呼ばれる世界一のサンゴ礁
- トゥフィの名物「赤玉」レッドピンジャロスナッパー ~アプローチ法と撮影テクニック~