憧れの海、パパはニューギニア!?
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今から10年前、沖縄から拠点を東京に移し、満を持して水中カメラマンとしてステップアップしようとしていた時のことである。
オリンパスギャラリーで親子写真展の企画を頂いた。
オリンパス初のマイクロフォーサーズの一眼レフカメラを使用して、好きな海をテーマに撮り下ろしをするというのが展示の条件だった。
沖縄で経験を積み、多少なりとも写真の腕に自信がついた時期ではあったが、正直プレッシャーも感じていた。
親父は私にとって水中写真の師匠でもあるからだ。
私は通い馴れた国内の海で写真展のための撮影を敢行することにした。
そして数ヶ月後、いよいよ写真展前日の飾り付けの日のこと。
挑戦者の意気込みで作品を対峙させたわけだが、いきなりの親父の一言で肩透かしをくらう事に。
「どうだ、俺はパプアニューギニアで撮影した写真だ。パパはニューギニアなんてね(笑)」
「パ、パパはニューギニア!?・・・」
まさかの親父ギャグ。
しかし、余裕の一言と共に並べられた親父の写真は生命力に満ちていた。
中でもアヤコショウダイの群れが揃ってこっちを見つめている写真は強烈なインパクトだった。
私にとって初めてそこでパプアニューギニアへの強い憧れを抱く事になった。
あれから10年経ち、幸運なことに今月取材するマダンでパプアニューギニアの代表的なダイブリゾートを全て訪れた事になる。
強い憧れであり、大切な目標でもあったパプアニューギニアの海の魅力を一滴も溢さず今後も伝えていきたい。
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