海の景色が一変するほどのインパクト! 巨大なカイメンの産卵に遭遇
ケビエンの「アルバトロスパッセージ」は、今まで訪れたパプアニューギニアのダイビングポイントの中でも5本の指に入るお気に入りポイントだ。
透明度も高く、バラクーダ、ツバメウオ、クロヒラアジ、ツムブリなどの群れが種々雑多に交差する。
また、アケボノハゼが10匹程度密集するような棚が所々に存在する。
それも水深が20メートル前後と浅く、まさに垂涎ものの好ポイントである。
この日も気象条件も良く、幸運なことに再びここへ潜ることができた。
しかし海中は明らかに透明度が悪い。
しかもなにやら煙幕のように白く靄がかかっているように見える。
「かなり濁っているし、今回は外れたかなあ」
そんな残念な気分であたりを見渡すと、白い煙幕の先は霧が晴れたように水が綺麗になっていた。
よくよく見るとその煙幕の正体はカイメンの産卵だということに気付く。
ここパプアニューギニアの海の特徴としてカイメンなどの底生生物が巨大で数が多いことがあげられる。
そのため産卵の瞬間は海の景色を一変させるほどのインパクトがある。
カイメンは内側の空洞にあるフィルターを通して海水を浄化する働きがあることから、カイメンが大きく育った海は栄養豊かな環境であるという指標とも言える。
魅力のある海にはその他様々な要因が奇跡的に重なりあって生き物たちを育んでいるのである。
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