沖縄離島のダイビング旅2016(第2回)

水中のトリックアート美術館? ~久米島の名物ダイビングポイント「トンバラ」初体験~

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

沖縄離島巡り取材、最初に訪れたのは、久米島のダイブエスティバン。

_29A3久米島「エスティバン」(撮影:越智隆治)

「毎年、ショップの外観をどうやって撮影しようか悩んでいた」と言う越智カメラマンも気に入った外観のカットが到着そうそう撮影できた

久米島到着翌日。
この日は、朝一番でトンバラに行くことに。

「トンバラ」とは……
久米島で人気NO.1ダイビングポイントとして知られる、中~上級者向けのポイント。(※ただしエスティバンでは本数制限などは設けてはおらず、海峡やスキルを見て判断しているとのこと)夏にはイソマグロやカマスなどの大物回遊魚、冬には潮の流れによるが、夏のポイントの真裏側でハンマーヘッドシャークや、近年話題沸騰中のザトウクジラが姿を見せてくれる。

ガイドの川本剛志さんより、取材にあたって必要な情報も踏まえてブリーフィング。

「今日はトンバラの南南東らへんに潮が当たっていると思うので、そうだとしたらその辺りにイソマグロが回遊していると思います。実はこの辺りはマグロは年中回遊しているのだけれど、今の時期が一番浅瀬に回遊している(冬場が少し深めで回遊)ので、無理なく見られるベストな時期と判断しています」

「マグロがいたら、回り込む方向を指示しますね。二人で(川本さんと私)で回り込んだ方が群れがばらけないし、その後マグロとの絡みの画が撮りやすいと思う。まあ回り込むのが大変なほう(潮の当たりがきつい方)は僕が回るので反対から来てくれればOKです」

久米島でガイドをするのが誇りだという川本さん。
自身もカメラを持って撮影するガイドだけあって、撮影目線で海を見つめ、的確な指示を出してくれます。

「まあタカ(越智さん)がどう思うかは別だけど、マグロって単体で撮ってもただのマグロじゃない?(笑)だから、人と絡んだり、海水が岩に当たってばっしゃーんってなっているところにマグロがいた方が画的に面白いでしょ? だから、今の時期がマグロを見せるには一番いいんだ」

トンバラとは、「飛原」と書き、沖縄の方言で少し離れたところにある根を意味するそう。

調べてみると、久米島だけで使用されている地名ではなく、国土地理院の地図によれば、奄美地方に3つ、トンバラ岩という名所があり、どれも本島から少し離れたところに位置していることがわかりました。

参照:国土地理院

参照:国土地理院

トンバラ岩に登った時の写真があるというので見せてもらいましたが、人と岩の大きさを比べるとデカさは一目瞭然。
どんだけ高いところまで登ったんだ!? と思いきや、実際にトンバラ目の前にするとたいした高さには見えません。

画像提供:川本剛志

画像提供:川本剛志

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

近づいてもそれほど大きく見えない不思議・・・

カレントチェックをし、トンバラの海中へ。
潮に逆らって泳ぐと、いました、イソマグロの群れ!
群れといっても想像していたよりは少量の群れでしたが、半開きの口で迫ってくるのを間近で見るとやはりでかい。

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

川本さんの言うように、単体で見るとやはりただのマグロ・・・。

年中久米島の海に潜り、生態の観察や、海の見せ方を研究しているガイドだからこそ、その海の一番良い見せ方を知っている。
今回で言えばブリーフィングでも言っていたような、“海水が岩に当たってばっしゃーんマグロ”。

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

海水が岩に当たってばっしゃーんマグロ

単体のマグロより、こちらの方が迫力も臨場感も久米島の地形も見え、3倍増しです。

トンバラトリックアート!?
巨大根が作り出した錯覚

プロのガイドさんなどと比べると、まだひよこか小鹿くらいのダイビングレベルですが、そんな私でも水面を見上げるとだいたいこんなくらいの水深にいるかな~という予想を立てることができます。

トンバラは、一つ一つの岩が作り出すダイナミックな地形が面白く、水中に作り出された芸術を堪能しながら潜ることができます。
この日水温27度。
気持ちいい~~と浮遊しながら、ふと水面を見上げると、なんと、いつの間にか水面がめっちゃ近い。

あれ~そんなに浮上したっけかな? とダイブコンピューターを見ると、11mの文字。
あれ!? あれれ???

通常は予想した水深との誤差は、大きくても2~3mなのですが、今回は5m以上も見当違い。
ダイコンと水面を何度も見直しましたが、11mにいるようには到底感じられませんでした。

トンバラの根があまりにもデカかったからでしょうか?

そこからはもうトンバラの根たちが作り出す地形が、“水中トリックアート美術館”のように思えてきて仕方ありません。
単なる目の錯覚なのですが、水面が近く感じるというトンバラトリックアート、「あ、自分もそう感じた!」など感想のある方はぜひ教えてください。

ちなみに、そのあとはトンバラの地形を見ながら「まだ深~い、まだ深~い、もう騙されな~い」と、下からくるエアの泡にまみれていたら今度は本当に水面間近でした・・・。

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

急浮上にはご注意ください

おまけ・ウミウシが飛んだっ!!

美味しそうなマグロの真下で、他のゲストの方が岩にかじりついてなにやらマクロを観察。

マグロからのマクロです。

なにを見ているのだろうと思って近づいてみると、マクロといえばマクロの仲間かもしれないけれど、大きさ的にはマクロとはいい難い巨大なウミウシ……

ミカドウミウシ!

じっと見つめていると・・・と、飛んだっ!!!!

久米島「トンバラ」(撮影:越智隆治)

「二人とも正面向いていて、良い写真じゃないこれ」と越智カメラマン。
ふたり・・・って・・・・、いや、見れば見る程同じポーズに見えてきたので返す言葉もありません。

今日から梅雨入り宣言の沖縄・・・・雨ニモマケズ、風ニモマケズ、引き続き潜ってきます!
トンバラ、今いい感じです。

■Supported by ダイブエスティバン
_29A3久米島「エスティバン」(撮影:越智隆治)

久米島一の大型ボート(53フィート)で6人のスタッフが対応。シャワー・トイレ、お茶やコーヒーなども完備され、船上も快適。
焼肉屋では一人一皿ずつサラダを食べるのがエスティバンスタッフルール。スタッフのムキムキ筋肉の秘密は、もしかしたらここに隠されているのかも。ビギナーやシニアのケアから、データをもとにした生態など、フォト派やマニアックなリクエストで対応可能な懐の広さが魅力。

ダイブエスティバン
〒901-3108
沖縄県島尻郡久米島町比嘉160―69
TEL:098-985-7150
http://www7b.biglobe.ne.jp/~dive-estivant/

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writer
PROFILE
成蹊大学文学部国際文化学科卒業。
ナレーター、司会、ダイビング・モデルとして、TV、雑誌、モーターショー、トークショーなどで活躍。宝くじのキャンペーンガール「幸運の女神」では、46都道府県を旅する。

2013年からは、大物運・海況運をつかさどる「海の女神」へと転身し、舞台を海に変えてオーシャナの突撃体験レポートを担当。
潜水士資格も取得し、2014年は伊豆大島復興観光大使「ミス椿の女王」として、伊豆大島をはじめとした被災地復興支援活動にも尽力する。

「ダイビングがきっかけで、物の見方も感じ方も生き方も180度変わり、自分の周りまでもキラキラ輝き出したことを実感。 
いろんなことを体験しながら、たくさんの“きっかけ”を届けていきたいです」

【経歴】
・第25期 日本テレビイベントコンパニオン
・第11~12期 スバルスターズ
・第33期 宝くじ「幸運の女神」
・第23代 ミス椿の女王(2014.2~)
・第29代「ミス熱海・桜娘」(2016.1~)