おさかなアートクリエイター・すずきしょうた、今月の1枚(第15回)

[連載]できることからすぐ行動。翔太君の海ごみ問題に対する考えとは

この記事は約5分で読めます。

自分が実際に見たさかなをビビットな色合わせでダイナミックに表現する、沼津市公認おさかなアートクリエーターの鈴木翔太君(以下、翔太君)の作品を紹介するとともに、おさかなアートや海のこと、最近の出来事などについて掘り下げてインタビューする連載企画「おさかなアートクリエーター・鈴木翔太、今月の1枚」。

今月は、翔太君の地元である静岡県沼津市の港にあるお店へ設置する、海ごみ問題を伝える看板を制作したことから、翔太君の考える海ごみ問題との向き合い方についてお話をお伺いした。また、サメ好きが集まるイベント「サメサメ会議2022シンポジウム」に参加したイベントの様子もお届け。

今月の1枚!翔太君の最新作

アカオビハナダイ

翔太君

ごみの中で暮らすアカオビハナダイを描きました。後ろにはごみでできた魚が泳いでいます。

編集部

アカオビハナダイとごみでできた魚が泳いでいる対比が、ごみ問題の深刻な状況を訴えているようですね。こだわったポイントはどこですか。

翔太君

ごみでできた魚のごみの素材です。体の部分にはマイクロプラスチックをちりばめてみました。

地元・沼津の海洋ごみの深刻さをアートの力で表現

10月の初め、沼津港にあるアートが堪能できる和風Cafe「ねこやさん」に設置する、海ごみ問題を訴える看板「ゴミを捨てないで」を制作した翔太君。看板を制作するにいたった背景や、この看板に込めた思いを伺った。

編集部

どのような経緯で看板を制作することになったのでしょうか。

翔太君

1年ほど前に、店主である圭三(けいぞう)さんから「海ごみをなくしたいから看板を作ってほしい」とお願いされたことがきっかけでした。

編集部

沼津の海でも、プラスチックごみなどの海洋汚染が問題視されているのですか?

翔太君

問題視されています。海が近いのでごみが海に落ちているのもよく見るし、砂浜を見たらマイクロプラスチックが沢山あります。沼津市の小学校では、4年生の社会科見学でクリーンセンターを見学しごみについて勉強しています。

編集部

翔太君自身、地元の海をはじめ、日本全体の海ごみ問題についてどう感じていますか。そして、どのようにしてこの問題と向き合っていきたいと考えていますか。

翔太君

2050年には魚の量よりもごみの量が上回ると聞いて驚きました。僕は最近、「沼津を世界一キレイにする会」が、毎週日曜に開催する沼津港付近で行われるごみ拾いに参加しています。毎回は行けないのですが、自分もなにかできないかなと考えて参加を決めました。海洋ごみ問題はこれからの地球にとって大切な問題です。ひとりでも多くの人が興味や関心を持って、今できることを行動できたら良いなと思っています。

編集部

看板の絵を拝見すると、まるで隠し絵のようにスプーンやフォークなどのごみが散りばめられてできた魚の絵のように見えます。どんなごみがこの絵の中に隠れているのでしょうか。

翔太君

はい、海に捨てられたごみでできた魚をアートで表現しました。写真だと分かりにくいのですが、魚のからだにクギを打っていて、他にも釣り具やビニールなどのごみを描いています。魚の目は、ペットボトルのキャップで表現しました。背景には、海に漂うマイクロプラスチックを描きました。

編集部

どんな想いを込めてこの看板を描かれたのでしょうか。また、看板を見た方にはどんなことを感じてほしいですか。

翔太君

僕一人の力だけではごみはなくならないので、看板を描きました。なので、この看板を見て、「自分も何かできることがないかな?」と考えて、一人ひとりが行動してくれるきっかけになったら嬉しいです。

最後に!翔太君の海や魚、アートにまつわる最近の出来事の写真

翔太君

2022年10月23日(日)に、シャークジャーナリスト沼口麻子(ぬまぐちあさこ)さんが主催している「サメサメ倶楽部」のイベント「サメサメ会議2022シンポジウム」に参加しました!
来年3月に閉館してしまう、大好きな東海大学海洋博物館で開催され、60名のサメ好きの仲間が集まりました。サメについて今回も多く勉強しましたが、小学生のサメ研究発表やホホジロサメの年齢査定のお話、大型魚飼育の歴史、ラブカのお話が印象的でした。海洋ごみについても発表がありました。サメの歯やサメグッズも買ってとても楽しかったです。
 

 

お土産のサメの歯と自分で作ったキーホルダー

サメサメ会議中・小学生発表

サメサメ会議中の翔太

シャークジャーナリスト沼口麻子さんと一緒に

今月は、おさかなアート活動と私生活ともに、魚や海のことで溢れている翔太君でした。
そして、来月は、オーシャナで密着させていただいたCカード取得以降、初めてダイビングを行う予定とのこと!来月の連載もみなさんお楽しみに!

また、オーシャナではしょうた君への質問を募集中。
しょうた君に質問がある方は、Twitterで@ocean__aをメンションしてツイートください!

すずきしょうた君
2010年1月31日生まれ 静岡県沼津市内の中学1年生沼津市公認おさかなアートクリエーター

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

おさかなアートクリエイター・すずきしょうた、今月の1枚(連載トップページへ)

  1. 連載スタート!おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚
  2. おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.2
  3. おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.3
  4. おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.4
  5. おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.5
  6. おさかなアートクリエーター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.6
  7. おさかなアートクリエイター・すずきしょうた、今月の1枚 VOL.7
  8. [連載]おさかなアートクリエイター・すずきしょうた君がこれから挑戦したいアートとは?
  9. [連載]すずきしょうた君、アートを通し国境を超えた交流が実現
  10. [連載]すずきしょうた君、キャンパスの枠を超えた巨大なアート活動に挑む
  11. [連載]いつか大好きなサメと泳ぎたい!Cカード取得直後のしょうた君にインタビュー
  12. [連載]魚が生きているように見える描き方をしていきたい。鈴木翔太君とおさかなアートの出会い
  13. [連載]自分の目で海洋生物を見てみたい!Cカード取得を目指すしょうた君、いよいよ海洋講習へ!
  14. [連載]夢で見た魚を描いてみた。新たな挑戦を続ける翔太君
  15. [連載]できることからすぐ行動。翔太君の海ごみ問題に対する考えとは
  16. [連載] おさかなアートクリエイター・鈴木翔太君、西伊豆・静浦で人生初のファンダイビングにチャレンジ!
  17. [連載]部屋に飾ったり、着たり。おさかなアートクリエーター・鈴木翔太君のアート作品が買える ECサイト「shota+ shop」
  18. [連載]「アート」は世界共有言語。鈴木翔太君、中国へ行く
writer
PROFILE
奄美在住。高校生の時にブラジル留学を経験。泳ぐのが苦手で海とは縁がない人生だと思っていたが、オーシャナとの出会いを通じてOWD(BSAC)を取得。オーシャナを通じ、環境問題や海のことについて勉強中。
  • Instagram
FOLLOW