3.11東日本大震災から5年をダイバー目線で振り返る
明日は3月11日。
東日本大震災から5年目を迎えました。
震災直後の遺体捜索の時から、現地の様子を見てきましたが、当初は復興など考えられませんでした。
2011年
震災から1年が経ち、それまでの沈滞ムードから、ようやく皆さんが前を向いてきたように感じます。
2012年
しかし、人々の心情はさまざまで、前を向いている人、前を向けない人、前を向くことに抵抗がある人などさまざま。
なかなか、どの気持ちに寄りそうのが良いのか難しい状況でしたが、あえて海の力を信じる特集を組んだりしました。
震災から4年。終わらない瓦礫撤去
そして、震災から4年経った昨年。
陸上では復興が進み、ひょっとしたら水中での瓦礫撤去も必要ないフェースなのかもしれないと思いながら訪れた東北。
三陸ボランティダイバーズhttp://sanrikuvd.org/代表の熊ちゃんの言葉が強く印象に残りました。
「水中の瓦礫撤去は、まだまだ3~5年は必要じゃないでしょうか?」
テレビや新聞を見ると、「瓦礫の撤去は99%完了」という報道もありましたが、ダイバーを中心とする、自分が交流のある3つのボランティア団体の代表たち全員が「瓦礫撤去はまだまだ必要です」と言っていました。
瓦礫撤去はまだ終わっていない。
それが、ダイバーだからこそ伝えられる4年目の事実でした。
“新しい絆”で復興から振興へ
終わらない瓦礫撤去の一方、
「震災で失ったものは大きいが、新しく生まれたものもある」
これが現地の共通の思いでした。
そして、この新しく生まれた絆で、原状回復するだけでなく、さらに前に進んでいる段階であることも感じました。
漁業を協力して行なったり、ダイビングポイントがオープンしたり。
ダイバーが漁師、地元の方と協力し、地域振興に向かっている姿を見るのは、震災直後からは想像もできないことです。
復興から振興へ。
2015年に一番強く感じた現地の雰囲気です。
あれから5年。
2016年の東北をダイバー目線でお伝えします。
続く