伊豆の穴場ダイビングエリア「妻良(めら)」の新鮮な驚き
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![妻良のボートダイビング(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-11-500x333.jpg)
ベストシーズンの伊豆潜り歩き2日目。
初日はビーチダイビングだったので(海獣カメラマン越智隆治、滅多に潜らない伊豆でマクロ1本勝負)、2日はボートダイビング。
しかも、潜ったことがなくて、穴場的な海を潜りたいと伊豆ガイド(伊豆の特定ポイントではなく「伊豆を潜る」ガイドの価値)の村井ちゃんにリクエストすると、「だったら南伊豆の妻良(めら)に行こう!」。
確かに、現地ガイドがいない妻良(めら)は、伊豆フリークでもあまり潜ったことがない海で、伊豆の主要の海はほとんど潜っている自分も初体験です。
意外!?ダイバーが快適に潜れる施設
伊東からおよそ1時間半。
のどかな漁港の目の前にあるダイビングのクラブハウスに到着。
![妻良のダイビング施設(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-14-500x333.jpg)
失礼ながら、思ったより施設がいい!
その知名度の低さから、漁師さんが片手間にダイビングもさせていて、施設も残念な感じなのかなと勝手に想像していましたが、ダイバー向けにシャワーが3基、ウエットスーツのまま入れるクラブハウス、そしてすぐ目の前の港にはダイビング専用船と、ダイバーのツボがおさえられています。
![妻良のダイビング施設(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-16-500x333.jpg)
ウエットスーツのまま使えるクラブハウスがあるので、快適に1日を過ごすことができる
現地の窓口となっているボートダイビング海聖丸の清田聖二さんも一見怖そうですが(笑)、ハーレーとワンピース(漫画のほう)をこよなく愛する優しい兄貴。
![妻良のダイビング施設(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-9-500x333.jpg)
クラブハウスの横に大きな水中マップがあり、清田さんが海底の様子を教えてくれる
迫力の海岸線がそのまま水中に再現された海
![妻良のボートダイビング(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-10-500x333.jpg)
ダイビングボートはダイビング専用船で、足場がフラットで幅も広く、ダイバーにとっては使い勝手が良い
妻良港を出港すると、まず目を引くのが、海岸線の景観。
![妻良の海岸線(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-15-500x333.jpg)
妻良の海岸線は、海底火山から噴出された火山灰や軽石でできた地層や洞穴が続き、見ていて飽きません。
地層を縦にぶった切るような斜めのラインはマグマの痕跡(岩脈)で、蛇が崖を横切るように見えることから「蛇下り」と呼ばれているそうです。
※
メインポイント「平島」へは港から5分ほど。
水深30mオーバーから立ち上がる巨大根は、水面上に少し頭を出しています。
![妻良のダイビングポイント(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-12-500x333.jpg)
水中は、海岸線がそのまま水中に沈んだような、切り立った迫力ある地形。
断崖絶壁の壁やV字に削れたクレバス、岩が折り重なってできたケーブなど、まさに外海の雰囲気。
潮通しもよく、”なんか出る感”をビシビシ感じます。
![妻良のキンギョハナダイの群れ(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-5-500x333.jpg)
潮が当たる岸壁では、数は少なかったものの、キンギョハナダイが向きをそろえて群れている
![妻良のヒラメ(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-6-333x500.jpg)
水底で休んでいた巨大なヒラメ。まるで座布団のよう
※
2本目は、岸壁沿いの湾状になった「グイシ」。
1本目とはうってかわって、白砂広がる穏やかなポイントです。
![妻良の白砂の砂地(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-7-500x333.jpg)
ソフトコーラルやイソギンチャクの着く小さな根が点在し、のんびりマクロ探しがオススメ。
![妻良のソフトコーラル(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-8-500x333.jpg)
![妻良のカザリイソギンチャクエビ(撮影:越智隆治))](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-2-333x500.jpg)
カザリイソギンチャクエビ
![妻良のオルトマンワラエビ(撮影:越智隆治))](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-3-500x333.jpg)
オルトマンワラエビ
![妻良のミナミギンポ(撮影:越智隆治))](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-4-500x333.jpg)
ミナミギンポ
もう一度潜りたい、穴場の海
![妻良でシャワーを浴びる稲生薫子(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-13-333x500.jpg)
シャワーは3基。器材洗い場、干場など、ダイバーに必要な設備は整っている
この日は透明度も悪く、特にこれといったものも出ませんでしたが、それでも水中の状況からは期待値の高さを感じました。
ボートで5分ほどで、潮通しのよい巨大根があり、穏やかな海岸線のポイントもある。
まあ、たったの1日潜っただけでは何とも言えませんが、、ポテンシャルは十分に感じられました。
ただ、ファンダイビングに明るく、定期的に潜っているガイドがいないので、事前に海の情報がなく、使い勝手のよいダイバー向けの施設があるのにあまり知られていません。
また、現地ガイドがいないので、村井ちゃんのようなダイビングショップを通じて潜るケースが多いので、セルフダイビングはせず、現地サービスを使って個人で潜っているダイバーにはなじみのない海となっています。
妻良の海は、良くも悪くも確かに穴場。
知られていなくて「もったいないな~」と思う一方、ダイバー側としては、空いているし、快適に一日を過ごせ、海もおもしろいので、ぜひまた潜りたいと思いました。
潜りたい方は、セルフで潜れるボートポイントも珍しいので、きちんと潜れる方はセルフするもよし、行きつけのショップがあればリクエストするもよし。
時に潮も速いので、落ち着いて楽しみたいのであれば、まずは、村井ちゃんのような、妻良を潜ったことのあるプロと潜るのが安心かと思います。
![妻良の海岸線(撮影:越智隆治)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-1-500x333.jpg)
○協力:ボートダイビング海聖丸
○撮影:越智隆治
○モデル:稲生薫子
海をガイドしてくれたのは…
ダイビングサービスむらい
![ダイビングサービスむらいの村井智臣(撮影:寺山英樹)](https://oceana.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/10/mera-dive-20141031-17-500x333.jpg)
富戸のガイド16年、伊豆のガイド3年の、今年ガイド歴20年目の”むらいちゃん”。
底抜けに明るいキャラクターと、生物愛、ラブリーなスレート会話、マスク越しの笑顔で、老若男女ファンが多い。伊東を拠点に、状況に応じて、確かなガイド力で伊豆の海をナビゲート。