ヘッドラインHEADLINE

越智&寺山、ベストシーズンの伊豆を潜り歩いて2014秋。(第8回)

今年のハンマーヘッドシャーク通信簿は何点?神子元の2014年シーズンを振り返る閲覧無制限

カテゴリ:
現地からレポート

神子元島のハンマーヘッドシャーク(撮影:越智隆治)

ハンマーヘッドシャークの海として知られる南伊豆・神子元。
この世界に誇る日本の海を、神子元ハンマーズの協力を得て毎年追いかけているオーシャナですが、8月の取材ではボチボチ。

その後、当たりを待って取材をかけようとしましたが、大爆発の知らせを聞く前に秋の台風で延びに延び、最後に期待して潜った11月はスカ……(記事の最後にレポートあり)。

そんな大当たりとはいかなかったオーシャナのハンマー取材でしたが、シーズン通してのハンマーヘッド出現状況はどうだったのでしょうか?

「神子元ハンマーズ」のまこっちゃん(有松真さん)に、2014年のハンマーヘッド遭遇状況を「あえて点数を付けるとすれば何点ですか?」と聞いてみると、少し考えた後に出てきた返答は……

60点

その点数の意味を、インタビューでひも解いていきたいと思います。

神子元ハンマーズのまこっちゃんに聞く!
2014年のハンマー通信簿

―――

60点とは微妙ですね(笑)。自分の印象からするともっと低調な印象もあったけど、60点ということは割と良かったということですか?

有松

2004年から11シーズン、神子元で潜り続けていますが、そのスパンで見てみると普通の年という感じですかね。
2006年とか2009年は、このままいなくなっちゃうんじゃないかと心配になるくらい低調で、逆に、2010年から2013年は爆発。
今年が異常というより、ここ3年が100点オーバーで異常だったのかも。

それに慣れちゃった人はハンマー大爆発が当たり前で、もっと低い点数だと感じるかもしれませんが、2014年もそこそこ出てはいるので、まあ普通の年という印象です。

―――

大爆発とはいかなかった原因は、やっぱり黒潮が来なかったからですか?

有松

そうですねー。
ハンマーとの遭遇には黒潮の影響が大きいのですが、今年は黒潮の本流が寄らなかったということに尽きますね。
黒潮はずっと八丈島にあって……。季節来遊魚も少ない印象でした。

過去を振り返っても、低調だった年は黒潮が来なかった年ですからね。

そういえば、オーシャナの伊豆大島取材でハンマーが爆発していましたが、今年は伊豆諸島の方が黒潮の恩恵を受けたんじゃないでしょうか。

例年7~9月ごろ、黒潮が寄ってきて、水温20度オーバーでハンマーが盛り上がってきて、一度ハンマーが出ると、通常1ヶ月くらい続くことが多いのですが、今年は1週間くらい。
なので、7月の3連休の爆発を最後にその後はなかなか爆発とはいかないシーズンでしたね。

でも、僕の経験上、2年連続で外れることはないので、来年は期待できます!(笑)

神子元のハンマーヘッドシャーク(提供:有松真)

7月の3連休が一番の当たり。しかし、その後は爆発とはいかなかった2014年

―――

10月の台風の影響もあったのでは?

有松

いや~、10月の週末ばかり狙ってやってきた台風のせいで3週末潰れて、ハンマーの影響云々より、予約のダイバーが無くなった影響の方が痛い。
台風のバカ(笑)。

去年も10月の台風が珍しいと騒がれていましたが、今年も10月はもちろん、11月もですからね。

ハンマーに会いたくても、まず船が出られなければどうにもならないので、そういう意味では、もちろん台風の影響で遭遇率が下がったのは確かです。

―――

僕らの取材も随分予定が狂ったりして、今年は、ダイビング関係者は台風には泣かされましたね。台風って、海にとっては良い存在でもあるけど、あんなに週末狙って来なくてもね(笑)。

有松

来シーズンは、台風にはお手柔らかにしていただいて、黒潮の活躍を期待します(笑)。

―――

ちなみに、ハンマー遭遇率を上げるコツってありますか?

有松

基本的には、いつ出るかわからないので、ショップのログを見て、出ていたら来るというのが確実です。

一度群れが出ると、大抵は続く傾向にあります。
僕らがよく言うのは、3日間連続出たら4日目が熱い。

週末しか休みが取れない人なんかは、水・木あたりにハンマー情報が出ていると、週末に向けてずっとソワソワしているようです(笑)

―――

黒潮の動きをチェックするのも確率を上げる方法ですよね?

有松

そうですね。
ただ、黒潮情報は本流しかわからない場合が多くて、支流が入ってきている場合もあります。

なので、やっぱりログをチェックすることと、まあ、データでの分析とは関係なく、当たる時は当たりますし、はずれる時ははずれるので、潜りたい時に潜ってもらえればいいんじゃないですかね。

僕らも11年の経験で、ハンマーが来ている時はだいぶ当てられるようになってきました。
ハンマーが見られる潮のラインというのがあって、神子元のショップ同士で情報共有をしてラインを把握すれば”線”で会うことができるんです。

ただ、今年の場合は、他のショップで出現していても、ラインがなかったので、おそらく周辺にはたくさん来ているのですが、”点”で出会わなくちゃいけなかったので厳しかったですね。

―――

潜りたい時に潜ればという提案でいえば、ハンマーも予期せぬ時に出る方が嬉しかったりしますしね。それに、ハンマー以外も実は凄い海ですよね。

有松

そうそう。
ハンマーに会いたいのは当然の気持ちですし、僕らもそもそも「ハンマーズ」を名乗っているのですが、神子元の海として楽しんでほしいという気持ちもありますしね。

ハンマー狂には完全に無視されるんですが、回遊魚は日本一かってくらいすごい。
根を覆うように群れるイサキやタカベ、そして中層を埋め尽くすワラサは衝撃的ですよ。 

ちなみに、ワラサやカンパチは、シーズンインの4~6月ごろに多く見られますので、ハンマーいなくてもおもしろい海ですよ。

それにしても、ハンマー狂のダイバーは「群れが邪魔」とか言うんですよ(笑)。

―――

毎日、安全管理をしながらハンマーを当てにいくのは大変だと思います。今年もお疲れ様でした。ぜひ、来シーズンはハンマー80点くらいになるよう祈っています! 

有松

いやいや、ちょっと待ってください。
勝手にオフシーズンしないでくださいよ(笑)。

うちは11月末日まで営業していますので、皆さん、最後の遭遇を信じて、お待ちしていますね!

おまけ
オーシャナ取材班 今シーズン最後のハンマー狙いは…

台風が目前に迫った11月上旬某日。
今シーズン最後のハンマーを狙って神子元へ。

いざ、潜ってみると、そこはグリーン……いや暗黒の世界。

透明度の悪い神子元の海(撮影:寺山英樹)

だって海だもの。自然だもの。こんな日もあります。

また、この日は流れもなく、透明度も悪い海況とあってはハンマーを探すのは難しいわけですが、逆に出ないものだと割り切れば、そこは神子元、群れの密度はさすが。

ただ、前回の取材時、ハンマーと大接近するつもりで、ストロボ2灯、フィッシュアイで潜って「馬鹿なの?」といろんな人に突っ込まれ、今回は、ハンマー仕様でショートズームのノーストロボ。

群れを撮るには裏目に出て、今回は今回で馬鹿なの状態……。

透明度の悪い神子元の海(撮影:寺山英樹)

でも、群れの密集はやっぱりすごい!

いつもの見上げるダイビングではなく、神子元で下を見るダイビングもたまには新鮮。
流れもないのでドライスーツでも問題なく潜れていい感じでした。

会うと幸せになるという黄金のヒラメとも出会えてラッキー♪

神子元の黄金のヒラメ(撮影:寺山英樹)

いつも同じ場所にいるらしいので、下を見るダイビングの時はぜひ狙ってみてくださいね

他のグループは単体でハンマーを見たらしく、まあ、一緒の船だし! ということで、オーシャナ的、神子元2014シーズンをハンマーポーズでシメましたとさ。
来年こそ!!!!

神子元ハンマーズとハンマーポーズ

ページトップへ