狙って会えた回遊魚! 串本№1遭遇ポイント「島廻り」 ~カンパチの集め方は「どんだけ~」~
今日はあいにくの悪天候。
午前中はちょい時化てしまい、海況の回復を待っての遅めの出航だったが、外洋はまだうねりが残っている。
しかし、そこは外洋大好き「コーラルクイーン号」。
もちろん、外洋へ(笑)。
外洋といえば回遊魚。
前日は、「撮れるもの」を中心の撮影となったが、今日は思いきって回遊魚狙いをリクエストしてみた。
キャプテンの小松誠司さん(好みのタイプはガッキー)いわく、「最近は、外洋ポイントの中でも『島廻り』の確率が高いんちゃう? 見れるんちゃう?」。
あまりのポップな返答に、内心、ちょっぴりホントかなって(笑)。
狙って会えた回遊魚
ツムブリの編隊に遊ばれる
トップ5mほどの台地状の岩峰「島廻り」へエントリー。
眼下の寄れるシラコダイの群れが気になったものの、狙いは回遊魚。
根と少し距離をとり、中層に目を凝らす。
これといって気配がないまま15分。
「誠司さんってば……」と思い始めた瞬間、チリンチリンチリンと水中ベルを激しく鳴らす音が!
離れ根の方まで探索に行っていたガイドの大ちゃん(好みのタイプはガッキー)の方へダッシュすると、目の前から、ツムブリの大群……とまではいかないが、編隊がこちらへ向かって突っ込んでくるではないですか!!
驚いて、体を起こしてブレーキをかけると、自分を避けるように編隊は左右に割れ、一瞬にして脇を通り過ぎ……。
とりあえず、オヤジの疑いを晴らした大ちゃんなのでした。
ただ、ここで終わらないのが「島廻り」の回遊魚。
「『島廻り』の回遊魚は、結構遊んでくれる」という誠司さんの言葉通り、ツムブリやカツオ、シマアジなどが、目の前をビュンビュン通り過ぎたかと思うと踵を返してこちらへやってくる。
なぜか、そんなヒット&アウェイを繰り返し、しばらく“遊んで”くれた……というより遊ばれたのかな。
ちなみに、串本を潜って23年の誠司さんいわく、回遊魚の中でも圧倒的に“遊べる”のはカンパチだという。
目の前をぶっちぎってまったく相手にしてくれないブリ系と違って、カンパチはこちらに興味津々。
時に止まって(回遊魚なのに!?)、こちらを向いてキョロキョロしている感じがするそうだ。
何はともあれ、回遊魚を狙って、一発で回遊魚と会えたのは、外洋大好きなガイドの力であり、串本のポテンシャルということだろう。
カンパチの集め方は「どんだけ~」
水中で気になったことが。
大ちゃんがしきりに人差し指を左右に振っているのだ。
最初、自分が「違う違う」と言われていると思ったのだが、よく見ると回遊魚に向かってしているようだ。
エグジット後、「あれ、何をしているの?」と聞くと、「回遊魚を呼んでいた」と。
なんでも、オヤジから息子受け継がれた技で、動くものに興味を示すカンパチが集まってくるという。
さらに、誠司さんいわく、「オクトパスからエアを出して、指で泡を散らすと、カンパチが興味を示して近づいてくる」そうだ。
機会があれば、お試しあれ。
「下浅地」ではキンギョハナダイが大爆発!
2本目は名物外洋ポイント「浅地」で、やはり回遊魚狙い。
しかし、ロープを伝って潜降すると、巨大根が鋭利にえぐられたようなクレバスにキンギョハナダイが大爆発。
前日の「双島2の根」の何倍も群れている。
1本目に回遊魚と会えたこともあり、まったりと華やかな雰囲気を楽しんだのでした。
大型ボートCORAL QUEEN号で、串本の外洋エリアをメインに潜る老舗店。小松ファミリーがアットホームにお迎えしてくれる。「来てくらんしよ~」
コーラルクィーン
串本ダイビングサービス
〒649-3513
和歌山県東牟婁郡串本町高富357
TEL/0735-62-6318
http://www.coralqueen.co.jp/
紀伊半島・串本ダイビング特集(2016Autumn)(連載トップページへ)
- 紀伊半島最南端のダイビングエリア「串本」の魅力を現地からお届けします! ~思い出の詰まった海~
- 世界の海を潜る越智カメラマンが、串本初ダイビングで心奪われたのはメジナ玉の“魚圧”
- 狙って会えた回遊魚! 串本№1遭遇ポイント「島廻り」 ~カンパチの集め方は「どんだけ~」~
- ダイバーを利用した捕食シーンを目撃! 串本で潜ったら絶対に見たい“アザハタ劇場”
- バブルリングの世界記録達成! ワンフレームに16個を激写
- これを読めばバブルリングのすべてがわかる! ~ダイバーのためのバブルリング究極版~
- 宮古島と串本の「ランチが美味しい」と評判のダイビングサービスの意外な共通点とは?
- 越智カメラマンが最もテンション上がった串本のフォトジェニックシーン ~海の中のタタリ神!?~
- 串本の海が凄いと思う本当の理由~伊豆ダイバーが驚く、本州で唯一の亜熱帯の海~
- ダイバーに人気の南方系マクロ生物が、数本でこれだけ撮れました
- 沖の吉右衛門で深場のハナダイを狙え! ~串本変態ダイビング 前編~
- フィナーレを迎えた「アンドの鼻」で砂泥のハゼを狙え! ~串本変態ダイビング 後編~