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紀伊半島・串本ダイビング特集(2016Autumn)(第4回)

ダイバーを利用した捕食シーンを目撃! 串本で潜ったら絶対に見たい“アザハタ劇場”閲覧無制限

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現地からレポート
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串本アザハタ(撮影:越智隆治)

串本名物“アザハタの根”
元祖「アンドの鼻」には別宅が!?

串本を象徴するシーンといえば、“アザハタの根”。

15年以上前に潜った時、水深20mの根から水面に達するほどのクロホシイシモチやキンメモドキの魚群が、アザハタを中心に竜巻のように渦巻くシーンに圧倒されたことを鮮明に覚えている。

今も変わらず、串本・内海の主役の座を譲らない。

串本町観光協会で販売されている「串本長袖Tシャツ」のプリントはアザハタ

串本町観光協会で販売されている「串本長袖Tシャツ」のプリントはアザハタ

当時は「アンドの鼻」にしかなかったアザハタの根だが、温暖化の影響なのか(本来、アザハタは南方の魚)、今では他のポイントにもアザハタの根があるそうで、ガイドしていただいた《南紀シーマンズクラブ》の岩ちゃんこと岩崎俊哉さんがおさえているだけで7か所もあるそう。

やはり、まずはオリジナルを潜ろうと、「アンドの鼻」に潜ることになったわけだが、ブリーフィングで「最初に、本家の方へ行ってから分家に行って……」と岩ちゃん。

え? 分家?

岩ちゃん

「アンドの鼻」のアザハタの根は、3年くらい前から分家ができて、アザハタが行ったり来たりしているんですよ。

いつの間に別宅が! (笑)

パトロール中のアザハタに翻弄される
越智カメラマン

まずは、本家を訪ねてみる。

最盛期より、クロホシイシモチの数は少なく中層に分散しているが、さすがの迫力!

串本アザハタ(撮影:越智隆治)

※期間限定ポイントの「アンドの鼻」は、例年、秋ごろに開放される。
今年(2016年)は9月中旬から10月末の期間限定だったが、毎年、解放される期間は異なる。

岩ちゃん

クロホシイシモチは、春から初夏にかけて生まれた赤ちゃんが、秋ごろに群れになって帰ってきます。
秋は群れの数が増えるベストシーズンなんですが、アザハタの根に必ず大群ができるかどうかは年によって違います。
絶対数は変わっていないと思いますので、どこにいるかってことなんだと思いますよ。
実際、今、他のポイントにものすごく群れていますので、今年はアザハタの根にあまり集まっていないってことなんでしょうね。

3個体いるアザハタのうち、最も大きな個体で、唯一のオスである“ボス”を撮影しようとする越智カメラマン。
しかし、縄張り意識の強いボスは、せわしなく根を行ったり来たりして、遠目からクロホシイシモチにアタックする隙をうかがうオオモンハタやエソ、ミノカサゴなど、外敵を追い払うのに忙しそう……。

岩ちゃんもスレートに「ボス、パトロール中で忙しそうです 汗」。

やがて、ボスは本家も気になったのか移動開始。
その後を追う越智カメラマン。

しばらくすると、また分家が気になりだして移動……。
そんなパトロールを繰り返すボス。

そのたびに後ろをついていき、「やれやれ」と行ったり来たり翻弄される越智カメラマンの姿がちょっぴり可笑しい(笑)。

串本アザハタ(撮影:越智隆治)

本家から分家へパトロール中のボス。自分より小さい敵には強気だが、希にアタックしてくるカンパチなど回遊魚はただ茫然と見つめているだけらしい(笑)

パトロール中でなかなか落ち着いて撮影はできなかったものの、さすがのアザハタ。
絵になります。

ダイバーを利用することを覚えた!?
「備前」のアザハタたち

次は、数あるアザハタの根の中でも、岩ちゃんが特にオススメだという「備前」というダイビングポイントのアザハタの根へ。

岩ちゃん

「アンドの鼻」もそうですが、他の根のアザハタはまだ人間を嫌がるそぶりも見せることも。
でも、「備前」のアザハタたちは、ダイバーに慣れていてタレント化しているんです。
というか、むしろ、人間を利用して捕食するほどなんですよ

テーブルサンゴが目印の「備前」のアザハタの根は、ボスと第一夫人のサンちゃん、第二夫人のハナちゃんの3尾のアザハタたちがその住人。
※NHKのドキュメンタリー番組で名前が付けられて以来、この名で親しまれている

メインの根の一番良いポジションはもちろんいつだってボスの居場所で、その近くに第一夫人のサンちゃん。
第二夫人の辛い立場のハナちゃんは、離れの狭い岩場という、一番厳しい環境が住まいだそう。

長年観察している岩ちゃんに、そんな関係性を説明されると、確かに、そんな風に見えるからおもしろい。

ボスが撮影されている時、快適なスペースで悠々自適にあくびをかます第一夫人のサンちゃん。

串本アザハタ(撮影:越智隆治)

華やかな撮影の様子を遠くから見つめるしかない第二夫人のハナちゃん。
涙なくしては見られない串本版、小公女セーラ……。

「いつか私もあの舞台へ……」

「いつか私もあの舞台へ……」

ちょうど「備前」のアザハタたちは、捕食モード。
というか、ダイバーたちがやって来るタイミグを捕食に利用するらしい。

ダイバーが来ると、エサとなるクロホシイシモチなどの小魚が混乱し、それに乗じて捕食をするのだという。
つまり、平時だと、食べられそうになった小魚は、逃げることのみに集中すればいいのだが、ダイバーが来て混乱すると、そちらに気を取られて無防備になったところをバクッといかれるわけだ。

岩ちゃん

彼ら、自分より小さかったり同等のサイズの敵には攻撃的なんですが、回遊魚、ましてやダイバーなど敵いそうにない敵にはなすすべなし。
でも、嫌なんだろうけど仕方なくつきあっていくうちに、「どうやら、このでっかい奴らは攻撃をしてこないらしい。しかも俺らの飯もとらんぞ」と(笑)。
さらに、慣れたのか頭がいいのか、「備前」のアザハタは「この混乱に乗じてエサを取ると楽だぞ」と学習したようです

実際、根の周りにダイバーが集まりだすと、ボスは陰に隠れながらじ~っとクロホシイシモチに狙いを定め、体を傾け、「いつでも行ったるで」の臨戦態勢。

串本アザハタ(撮影:越智隆治)

クロホシイシモチにロックオンして捕食態勢のボス(アザハタ)

さらに、ダイバーがバンっとクロホシイシモチに刺激を与えると、目にも止まらなぬ速さでバクッ!
珍しい捕食シーンを目の前で見ることができたのでした。

昔、期間限定ポイントでしか見られなかった串本名物・アザハタ劇場は、今では常時開幕中。

初めて潜るダイバーは、必見ですよ!

南紀シーマンズクラブ(撮影:越智隆治)

ナイトロックスを充填できる
串本唯一のダイビングサービス

創立30周年を迎える老舗ダイビングショップ。
クルーザータイプから小回りの利く小型船まで計3隻のダイビング専用船を保有しているので、スキルや目的に合わせて、最適なダイビングスタイルを提供できる。
ナイトロックスを唯一自社で充填しているので、ナイトロックスはたったのプラス500円。
今では、じっくり撮影するフォト派は、ナイトロックスが当たり前になっている。
また、無料バスタオルレンタルなど、「これがあったらな」がある、細かいところまで行き届いたサービス。

南紀シーマンズクラブ(撮影:越智隆治)

広々としたクラブハウスのバックヤードにはオーシャンビューのテラスも。串本最大最高レベルの施設

南紀シーマンズクラブ(撮影:越智隆治)

脱水機やカメラのためのエアジェット。あると嬉しいがある

南紀シーマンズクラブ(撮影:越智隆治)

施設が充実しているので、1日を通して快適

南紀シーマンズクラブ(撮影:越智隆治)

ボートは3隻あるので、レベルや目的に合わせてグループ分けが可能。また、徒歩1分に港があるので楽

和歌山県串本町ダイビングサービス 南紀シーマンズクラブ
〒649-3503
和歌山県東牟婁郡串本町串本630
TEL: 0735-62-1258 FAX: 0735-62-6256
http://nankiseamansclub.com/

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