【“ミスターオリンパス水中”清水淳のカメラレビュー】-オリンパスカメラE-M1 Mark II + PT-EP14-[前編]
OM-D E-M1 Mark IIは、新20M Live MOSセンサーと新画像処理エンジン TruePic VⅢを搭載することで、AF/AE追従最高18コマ/秒、AF/AE固定最高60コマ/秒という驚異的な高速連写・高速AF性能と、飛躍的な画質の向上を実現した。この技術に加えて最高フレームレート120fps、タイムラグ0.005秒と進化したファインダーによりトリッキーに動く被写体の撮影も安心だ。
E-M1よりダイナミックレンジが広がり、メリハリの効いた描写が可能になった。
新20M Live MOSセンサーと新画像処理エンジン TruePic VⅢの組み合わせにより、E-M1より解像感、透明感が増し、深みのあるオリンパスブルーが表現されている。
進化した高感度撮影と高速性能がもたらす圧倒的な高画質
E-M1 Mark II Part.2では、まず進化した高感度撮影と高速性能をみなさんにご紹介したい。実際にどれくらい向上したのか、メキシコにあるセノーテ(陥没穴)での撮影を通して検証する。
暗闇のセノーテダイブでは、M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROの利点を最大限に生かした F値(F1.8)を選択した以外は、撮影モードはさらに磨きのかかった「水中ワイドモード」で撮影を行なっている。後半では4K動画の作例も掲載しているので、閲覧時はぜひ画質をHD以上に設定し水中撮影におけるE-M1 Mark IIの進化を見ていただきたい。
常用感度ISO6400の高感度撮影を実現。さらにF1.8の明るいフィッシュアイレンズと強力な5軸手ぶれ補正により、真っ暗な洞窟内でも小さなポジションライトの光だけで撮影が可能になった!
優れたAF(オートフォーカス)機能で、貴重な一瞬を逃さない
水中でトリッキーで動きのある被写体といえば、ラパスのアシカが思い浮かび、メキシコで国内線を乗り継ぎラパスへ。
新しく生まれ変わったE-M1 Mark IIのAF(オートフォーカス)は、測距点オールターゲットを選択した時、背景なのか、主要な被写体なのかを一瞬にして判断する能力が優れている。そのため、AF測距点はすべてのワイド撮影シーンで水中ワイドモードのデフォルトである「オールターゲット」を使用している。連写中にフレーム内で主要な被写体の位置が変わっても追従するこのAFは、他を寄せつけないほど優れている。
121点オールクロスタイプの像面位相差AFセンサーと高い追従性、超高速AFにより、複雑に動くアシカを見事に捉え、目に見えないほどの一瞬を切り撮ることができた!
超高速AFで、素早く動く被写体にも正確なピント合わせが可能
水中撮影モードは、「S-AF」(シングルAF)が基本であり、フォーカス優先でピントが合わない限りレリーズが押せない仕組みになっている。なぜなら、初心者が確実に狙った被写体を撮影できるように、基本的な設定にしているからだ。しかし、E-M1 Mark IIでは、ワイド撮影はもちろん、マクロ撮影でも「C-AF」(コンティニュアスAF)を活用することで、より表現の幅が広がると感じた。1stレリーズONでAFが動き始めれば、常に狙った被写体にピントが合い続けているからだ。
微妙なピント合わせが必要な超高倍率マクロ撮影はアドオンのテクニックを使うことになるが、「C-AF」をさらに使い込むことで新しい世界が見えてきそうだ。今回のインプレッションで、カメラはまだまだ進化すると実感し、次はどんな進化をするのか楽しみだ。
121点オールクロスセンサーAF搭載のE-M1 Mark IIなら目にも止まらない動きの速い被写体にピントを正確に合わせる。高速連写の進化も大きい。
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