【“ミスターオリンパス水中”清水淳のハウジングレビュー】-OLYMPUS PEN E-PL10&UH-EPL10-
オリンパスのデジタルカメラの開発にも関わる水中写真家・清水淳が、オリンパスデジタルカメラや防水プロテクター関連製品を実際に使用した感想をもとにレビューする本連載。今回取り上げるのは、小型軽量で高性能なミラーレス一眼「OLYMPUS PEN E-PL9/10」を収納する、デビューしたばかりの耐圧水深45mの本格的水中ハウジング「UH-EPL10」。早速入手したので約2ヶ月間にわたりじっくりと使い込み感じた、外見の美しさ以上の使い心地と楽しさについてお伝えしようと思う。
- 機能美を兼ね備えたデザイン
- 純正ハウジング以上のレンズポート&レンズの拡張性
- これまでにない新しい機能
- スマートな操作とユニークなアクセサリー
- 水中向けカメラセットアップ
- 作例
- 今回のロケで使用した機材
機能美を兼ね備えたデザイン
まず触れておきたいのは、カフェテリア、ビーチ、ダイビングポイントのエントリースロープなど、どこに置いても様になるこの美しいデザイン。水中でのバランスや組み込むアクセサリーとのマッチングもよく、そしてなにより陸上、水中を問わず軽量という、まさに機能美を兼ね備えた仕上がりをみせていること。
次に撮影した写真の仕上がりはというと、「OLYMPUS PEN E-PL10(以下E-PL10)」自体が純正でハウジングを予定していない為に水中モード、水中ホワイトバランスを搭載しておらず、OLYMPUSらしい発色を出すためには調整する手間が必要となるが、慣れてしまえば不自由は無い。しかし、水中ホワイトバランスが作った画像には、発色という点で少し届かなかったのが残念だ。
サイズ的には、OLYMPUS TOUGH TG-6の水中撮影システムをひと回り大きくした程度なので、「大型な一眼は手に余る!」とお考えの方にも是非お勧めしたい。
純正ハウジング以上のレンズポート&レンズの拡張性
UH-EPL10に同梱されるレンズポートは、E-PL10の標準レンズキットであるM.ZUIKO DIGITAL14-42mmEZを収納するウルトラコンパクトフラットポート「FLP-06」。ポート先端には67mm径のネジが切ってあり、同径のワイドコンバージョンレンズやクローズアップレンズの装着が可能だ。
さらに、このハウジングはポート交換が可能となっているので、撮影に使いたいレンズを選び、専用のレンズポートを装着することもできる。ここまで来るとOLYMPUS純正の上位機種並みの拡張性を持ち合わせるといえるだろう。
これまでにない新しい機能
UH-EPL10は、OLYMPUS純正の防水ハウジングを制作している工場で作られているが、純正のものには無かった新しい機能も追加された。
ハウジング内部の圧力をモニターする「バキュームセンサー」、ハウジング内部に侵入した水分を感知する「リークセンサー」、カメラの内蔵フラッシュを使わずに、カメラからの発光信号を光信号に変換し、外部フラッシュを同調させる「フラッシュトリガー」。そして、これら3つの機能を一つに集約した「マルチファンクションユニット」がハウジング内に収納される。このような新しい機能が満載されたUH-EPL10。もう少し詳しく紹介していこう。
バキュームセンサー
1つ目に紹介するのは「バキュームセンサー」。これにより、陸上での水没チェックが可能となった。センサーがハウジングの内部の圧力をモニタリングし、状態をLEDの色で知らせてくれる。
真空、つまり水没しない状態であればLEDは緑色に点滅する。赤色に点滅する場合は内部が真空になっておらず水没の危険性がある。LEDは4色に点灯・点滅するが、それぞれの意味は下記のとおり。
リークセンサー
ハウジングに入った水分を感知するリークセンサーも搭載。万が一水没した場合も、赤色LEDとブザー音で知らせてくれるため、すぐに気づくことができる。
フラッシュトリガー
シャッターボタンと同期して、外部ストロボを発光させられるフラッシュトリガー機能も搭載。
マルチファンクションユニット
そして、これら3つの機能を搭載したマルチファンクションユニット。
こちらは小型リチウム・リチャージブル・バッテリーで駆動される。付属のUSBケーブルでチャージができ、1回約30分のチャージで、3日間作動していた。充電中はライトが緑色に高速点滅し、充電が完了すると緑色に点灯する。
また、それぞれのLEDの色と動きの意味・対応方法はそれぞれ下記のとおり。
スマートな操作とユニークなアクセサリー
そのほかにも注目の機能やアクセサリーを紹介していく。
薄型になったロータリーバックル
ポートリリースボタン
ユニークなアクセサリー
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