【“ミスターオリンパス水中”清水淳のカメラレビュー】-オリンパスカメラE-M1 Mark II + PT-EP14-[前編]
撮影シーンによって撮影モードを使い分ける
今回のロケで使用した撮影機材
潮通しの良いドロップオフ。鮮やかなソフトコーラルが一面に付着していた。フラッシュON時の発色の良さを感じられるシーンだ。露出補正を注意深くコントロールして背景のブルーを仕上げた。
画面中にいろいろな距離の被写体が入り混じるシーンだが、E-M1 Mark IIのAFはまるで撮影者の狙いを分かっているかのように、正確にピント合わせをした。ハナダイの群れの動き、散らばりかたを探りながらレリーズを切る。
水深15mのポイントでいつもこの種のチョウチョウウオが群れている場所がある。潮の流れが強いほどに集まって群れる。ゆっくりと近づいていき、尻尾の赤い模様が鮮明に表現できるほどの距離から少し強めにフラッシュ光を当てた。
逆らって泳げない程に流れているポイント。魚たちに近づいても流れが強く逃げられない。まるで飛び出してくる様な雰囲気に仕上げた。
水底30mから湧き上がってくる様なツバメウオの群れ。彼等に好かれたのか、向こうから近づいてきた。浮遊物が多い環境なのでフラッシュはOFFにし、水中WBのみで発色を整えた。
泳いでいるマダラトビエイの群れと遭遇(そうぐう)した。ゆっくり泳いでいる様に見えるが、追いつかない。水深がかなり深いところまで降りてしまったが、耐圧水深60mのプロテクターなら安心だ。
撮影しながら唸ってしまうほどに美しいシーンだ。セノーテでの撮影はカスタムホワイトバランスを選択し、環境に合わせて4600K付近から4000Kの間で細かくセットする。
露出補正を探りながら一枚一枚丁寧に仕上げる。感度はAUTO、ISOAUTOの上限を6400にセットした。めまぐるしく変わる輝度環境に適切な対応が可能になる。
これまでは、洞窟などの暗いシーンはAFが合いにくい、ブレやすい、高感度ノイズが出やすい等の理由で、非常に難易度の高い撮影であった。ところが、E-M1 Mark IIにかかれば、いとも容易くこのようなシーンを撮ることができる。すごいカメラだ。
セノーテダイブで唯一、水中ホワイトバランスを選択したシーン。水草が美しく、淡い赤系の葉っぱを表現したくて、ぶつかるほどに近づいてレリーズを切る。
水深30m付近の硫化水素の雲海を狙った。EVFファインダーを覗きながら、操作しやすくなった2つのコントロールダイヤルを駆使して、露出補正とホワイトバランスを操る。ライブビューだからこそ、現場の雰囲気を伝えられる撮影ができる。
連写19枚目のカット。ものすごく早いスピードで泳いでくるアシカを連写で狙う。ドームポート直前まで突進してくるシーンだが、ブラックアウト時間が短いモニターなので快適にフレーミングできた。
日向ぼっこしているアシカを半水面で狙う。このようなシーンでもオールターゲットAFで正確にピント合わせが可能だ。
明るい撮影環境なのだが、あえて高感度固定を選択した。1/1250の高速シャッター速度で動きの早いシーンもしっかりと捉えることができた。
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