ミンククジラに逢いに行く!グレートバリアリーフ特集(2014.6-7)(第11回)

4頭のミンククジラと水中で遭遇!スピリット・オブ・フリーダム号で行くミンキークルーズ

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オーストラリア、グレートバリアリーフのミンククジラ(撮影:越智隆治)

3クルーズ目のスピリット・オブ・フリーダム(SOF)は、ダイビングが中3日間。
初日はチェックダイビングを含む、ミンキー(ミンククジラ)確率の低いダイビングポイントなので、実質チャンスは2日間。

しかし、あいにくの強風で、取材期間中で最もバッドコンディション。
ミンキー狙いの2日目も、ポイントが限られてしまい、キャプテンとトリップディレクターが翌日に賭ける作戦に出て、この日はノーミンキーに終わる。

3クルーズ目にして、遂にノーミンキーで終わるのか…。

そんな不安の中迎えた最終日。
作戦通り、午前中に、ミンキーの確率が最も高いリボンリーフNo.10「ライトハウスボミー」へ移動すると、早速、船上からミンキーの姿!

オーストラリア、グレートバリアリーフのミンククジラ(撮影:越智隆治) オーストラリア、グレートバリアリーフのミンククジラ(撮影:越智隆治)

少しホッとするも、水中で会えなければ意味がない。
ダイビング装備でエントリーし、アンカーロープでしばらく待機していると、早速、1頭のミンキーが登場。

ツーッと滑るように目の前を右へ左へ横切るミンキー。

オーストラリア、グレートバリアリーフのミンククジラ(撮影:越智隆治)

同じコースを行ったり来たりしているミンキーは、こちらに危険がないことがわかると、徐々に距離を詰め、正面から向かって来たり、頭上を通り過ぎたりと、ちょっとおちょくられている気分(笑)。

オーストラリア、グレートバリアリーフのミンククジラ(撮影:寺山英樹)

足でロープをひっかけ撮影する越智カメラマン

やがてミンキーは数を増し、1頭から2頭へ。
そして、最後は4頭のミンキーが登場!

最後の最後で、ミンキー狙いの取材は、最高のクライマックスを迎えたのでした。

脚本でもあるかのようなミンキーの演出がにくい。

まあ、実際は、悪天候の中、SOFのクルーたちが頭を悩ませながら、ルートやポイントの選択をしてくれたおかげ。
前日、ライトハウスボミーを狙っていたら、おそらくノーミンキーで終わっただろう。

多謝。

なんて余韻に浸っていたら、「ライトハウスボミー」を離れる間際になって、水面にミンキー7頭が登場。

やっぱり、演出なんてわかってなくて、気まぐれなミンキー(笑)。
結局、後ろ髪引かれながらのミンキーとのお別れとなったのでした。

スピリット・オブ・フリーダムのミンキースタイル

まず、SOFの詳細情報は、昨年レポートしたこちらをご覧ください。

グレートバリアリーフをクルーズで潜る良さとは?スピリット・オブ・フリーダム号の全て | オーシャナ

昨年紹介したように、SOFでは、ケアンズ発3日間「コッドホール」コース(帰りはリザードアイランドからセスナ)と、リザードアイランド発4日間「オスプレイリーフ」(行きがリザードアイランドまでセスナ)、あるいは通しの1週間という3パターン。

ミンキーだけを狙うトリップではなく、コッドホールやオスプレイリーフが大きな目的で、その上でミンキーを狙うスタイルだ。

オーストラリア、グレートバリアリーフのナイトダイビング(撮影:越智隆治)

圧巻のナイトダイビング。ギンガメアジ、ロウニンアジ、カスミアジが目の前で狂喜乱舞の晩餐

1週間コースに乗船できれば言うことないが、前後半いずれかの場合、どちらが狙いやすいのか?

SOFのマネージャーによれば、例年、ミンキーは6月中旬から7月中旬が本格シーズンで、シーズン中はリボンリーフNo.10付近がメインとなる。

なので、シーズンど真ん中は、同じくリボンリーフNo.10にある「コッドホール」を狙うケアンズ発3日間がオススメで、実際、今取材班が乗っているのもこのコース。
そして、大当たりしたのは先述したとおり。

ただ、例年、7月後半、ミンキーは南下し、リボンリーフNo.3の「スティーブズボミー」周辺がメインとなるとのことなので、その場合は4日間コースの方が、チャンスが増える場合も。

しかし、出現時期については、今回、越智カメラマンが6月にもかかわらず「スティーブズボミー」で大当たりしているので、年によって違いがあるのだろう。

専用シェフが乗っていて食事が美味しく、かゆいところに手が届く、キメの細かいサービスが嬉しいSOF。

スピリット・オブ・フリーダム号の船内(撮影:越智隆治)

例えば、1ダイブごとのタオル、Wi-Fiフリー、インスタントではないコーヒーが飲めるエスプレッソマシーン(これ、かなり嬉しかった…)、ディナーにアルコールの1杯サービスなどなど。

ジャイアントポテトコッド、あるいは、秘境のオスプレイリーフを楽しみつつ、ミンキーを狙える贅沢なクルーズを満喫したい人におススメだ。

スピリット・オブ・フリーダム号のスタッフ・キリンちゃん(撮影:越智隆治)

日本人ゲストや取材班をケアしてくれた、フランス人と日本人のハーフのキリンちゃん。おかげでミンキーに大当たり!

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PROFILE
法政大学アクアダイビング時にダイビングインストラクター資格を取得。
卒業後は、ダイビング誌の編集者として世界の海を行脚。
潜ったダイビングポイントは500を超え、夢は誰よりもいろんな海を潜ること。
ダイビング入門誌副編集長を経て、「ocean+α」を立ち上げ初代編集長に。

現在、フリーランスとして、ダイバーがより安全に楽しく潜るため、新しい選択肢を提供するため、
そして、ダイビング業界で働く人が幸せになれる環境を作るために、深海に潜伏して活動中。

〇詳細プロフィール/コンタクト
https://divingman.co.jp/profile/
〇NPOプロジェクトセーフダイブ
http://safedive.or.jp/
〇問い合わせ・連絡先
teraniku@gmail.com

■著書:「スキルアップ寺子屋」、「スキルアップ寺子屋NEO」
■DVD:「絶対☆ダイビングスキル10」、「奥義☆ダイビングスキル20」
■安全ダイビング提言集
http://safedive.or.jp/journal
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