キラキラかわいい! ネイチャー石垣島DSで“玉ボケ”撮影に挑戦!
キラキラ~!っとした写真って、撮ってみたくありませんか?
でも実際にどうやったら、ああやって撮れるのかわかんない……みたいな。
私も越智カメラマンも実はそうで、多くの人にとって、やってみたいけど、どうやったらいいのか根本的によくわからないのが、“玉ボケ”撮影ではないでしょうか。
そこで今回、“玉ボケ”や“生え物”撮影という、一風変わったマクロ撮影ガイドにも特化している、ネイチャー石垣島ダイビングサービスの多羅尾拓也さんに、玉ボケ撮影の方法を伝授していただきました。
達成感がまったくない!?
新感覚のダイビングスタイル
水深わずか15~20㎝程度の場所で撮影する玉ボケ。
それだけ浅いとあって、一番重要なのは、太陽です。
初日にも玉ボケ撮影に行こうと思ったのですが、雲行きが怪しくなり、太陽が雲の影に隠れてしまったことから、2日目にチャレンジすることとなりました。
余談ですが、水面にほど近いので、女性の皆さん、おでこの日焼けには十分注意してくださいね(笑)
私は途中で熱くなって、フードベストのフードを被っておでこ対策しました。
さて、挑戦する玉ボケですが、ネイチャー石垣島DSのタブレットに入っている玉ボケのサンプル写真(殿堂入りしている写真)を見せていただいても、いまいちどうやって撮影したのかがわかりません。
とりあえずめっちゃキラキラしていることは確かで、多羅尾さんも「1時間撮影してもたぶん達成感はありませんので、もし途中で心折れたら、魚に切り替えることもできますし、カメラを見せてもらったら玉ボケしていそうな写真を見つけてめっちゃ褒めますので、安心してください」とのこと。
1時間撮影して、達成感がまったくないって……そんなことあるの!?(笑)
崖に這いつくばるダイバーは、
なんとも異様な光景
1時間、みんなこの体制のままほとんど動きませんでした(笑)
ただ壁にもたれかかっているだけにしか見えないこの光景。
傍から見たら、笑えます。
これ、ダイビングなの?って感じですよね。
夏場の多いときには、7人くらいがこの体制のまま動かないそうですよ。
玉ボケとは、そもそも、光源から被写界深度が大きく外れたときに発生します。
もっと簡単に言えば、目の悪い人が、眼鏡をはずして遠くのイルミネーションや光を見ると、まあるいぼやっとした○(丸)に見えますよね、あれです。
ようは、ピントがずれていることで玉ボケが起こります。
さて、ここからが問題です。
玉ボケの構造はわかっていても、何をどうやって撮ればいいのかということですが、今回の玉ボケの正体は、植物の発生させる酸素がモトになっているらしいのです。
「ファインダーを覗いていれば、玉ボケは見えますから、前ボケでも後ボケでもあとは自分の好きなところにピントを合わせて撮影してください」と多羅尾さん。
ピントの合わせ方とか、カメラのセッティングなどの詳しいことは、実際にネイチャー石垣島DSさんに遊びにきたときに直接レクチャーしていただくとして、早速撮影してみました。
カメラのフロートは外してから臨むべし
玉ボケ撮影してみてわかった、あれこれ
水面すれすれのところで撮影する、玉ボケ。
普段の撮影では良いのですが、玉ボケ撮影のときに注意したいのは、カメラの重さ。
まず、基本的にはどれだけ重くても大丈夫そうです。
ネイチャー石垣島DSにはレンタル一眼レフが2台あり、そちらをレンタルした際には、フロートがついていたら、玉ボケ撮影のときには外していったほうがいいかもしれません。
それでも軽い場合は、カメラにアンクルウエイトを巻き付けていくとか……とにかく、水面が凪のときはいいと思いましが、今回は少しうねりも入っていて、水面で撮影しているとカメラがぴょんぴょんとジャンプを繰り返してしまいました。
そうすると、玉ボケはおろか、“全ボケ”でどこにもピントがきていない写真になってしまうので、注意が必要です。
やっぱり達成感はあまりなかった!?
達成感がないというか、玉ボケはトリミングありきの撮影スタイルなので、前回の幼魚のように、よしっピントきたぁー!みたいな達成感はありません。
それよりも、トリミングありきがとわかっていても、やっはり構図を考えてしまったりして、多羅尾さんの本来狙っている玉ボケ撮影ができたのかはわからないのですが、水中での達成感は少なくても、陸に上がって写真をみるとやっぱり達成感、ある!(笑)
いくら時間があっても足りない~と思ってしまった玉ボケ撮影。
やってみて意外とハマることがわかりました。
次回は、こうやって撮ってみようとか。
多くのダイビングサービスの場合、「キラキラの玉ボケ撮影したいんです」といってもなかなかそういう撮影に相応しい場所がすぐに見つかるわけではないし、普段からそういう場所に目を向けていないと見つからないものだとは思いますので、やはりネイチャー石垣島DSの目の付けどころはおもしろいなと思うわけです。
今回撮影した玉ボケはこんな感じ。
ちなみに、越智さんはというと、「いまいち玉ボケが理解できない」と言いながらも、ミガキブドウガイが気泡を付けているのを発見し、「俺、やっぱり持ってるな~」と思いながら撮影したそう。
完全に自己満足の玉ボケ撮影ですが、“ここにピントを合わせなくてはいけない”とか、“こうやって撮ったら良い”といった正解がないぶん、個性を発揮できる楽しい撮影方法であることは間違いないと感じました。
次行ったときも“玉ボケ”、リクエストしたいな~。
■supported by「ネイチャー石垣島ダイビングサービス」
浦底湾の最奥部の森に囲まれた緑深い場所にあるネイチャー石垣島ダイビングサービス。
ガイドは、多羅尾拓也さんのほか、水中写真が大好きな畑大介さんと、いつも笑顔を絶やさない松野祥子さんの3名。
「緑豊かな場所から船を出したかったんです」という夢を実現させてサービスをオープンしたのが11年前で、今では、多羅尾さんの豊富な撮影知識やマニアックなマクロを見せるガイドの腕と経験に惚れ込んで、リピートしてくるゲストも多い。
今回も、1ダイブまるまる同じ被写体にかじりついて船の下から動かない人も多かった。
水中でカメラを確認して、全力で褒めてくれるので、マクロ撮影が苦手だけどやってみたいというビギナーにもオススメのダイビングサービス。
ネイチャー石垣島ダイビングサービス
〒907-0451
沖縄県石垣市桴海148-493
TEL/FAX 0980−88−2273
E-mail:nature@ishigaki-diving.com
URL:http://www.ishigaki-diving.com/
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