漂流時にダイバーが取るべき行動と生死を分けるポイント
漂流時にダイバーが取るべき行動と生死を分けるポイント
提言者
三保仁(みほ・ひとし)氏/医師・テクニカルダイバー
Profile
潜水医学を専門とする耳鼻咽喉科医師。
PADI マスターインストラクター。
ケーブダイビングを専門とするテクニカルダイビングが主な潜水スタイル。
潜水歴32年、潜水本数3,000本以上、ダイバー認定数約200人、これまでに診察したダイバー7000人以上の経験から、潜水現場に即した潜水医学の普及を目指して活動している。
テーマ選出の理由
実際の事故情報から「生死を分けたポイント」を分析し、漂流時にダイバーが取るべき行動を示すことは重要と考えます。
ダイビングの最高峰であるテクニカルダイバーであり、医師でもある著者からの提言は、ダイバーが事前にシミュレーションをし、漂流時に適切な行動を取る上で役に立つはずです。
報道されない漂流事故
過去事例から取るべき行動を考察
毎年のダイビング事故統計で、少なからずとも報告されるのが漂流事故である。
事故報告が上がるのは、海上保安庁や警察などの公的機関に救助要請があったものや、大惨事に至ったものばかりで、流されたニアミス例や自己解決できたもの、地域のダイビング協会や漁協などの協力で解決できたものを含めると、海外の事故の漂流は無数にあると予想され、報告されていない漂流事故もある。
私が過去に某沖縄離島に滞在していたとき、偶然、船を係留していたアンカーが外れて船が流され、全員が漂流したことがある。数時間後に映画で有名になった犬を乗せた捜索の船が、犬が吠える方向に進んでいって無事発見されたことがあったが、特に報道はされなかった。
海外で働く知人のインストラクターが漂流した経験談を、直接聞いたこともある。
5時間にわたって30隻以上の船が捜索し、日没直後の夕闇の中、何とか救助されて大惨事に至らなかったケースで、捜索打ち切りが発令された直後の救助だったそうだ。そのエリアは潮流が速いことで有名な場所であった。
しかし、これも日本で報道されることはなかった。
私の30年間3,000本以上の潜水歴の中でも、漂流事故のニアミスを2度ほど経験しているので、漂流当事者の不安な心境はよく理解できる。
過去の漂流経験者の手記や事故者から直接聞いた情報、自分の経験談、そして1994年日本人ダイバー6人全員が行方不明になったパラオのペリリュー島沖での漂流事故、1997年インドネシアのスラウェシ島で現地ガイドダイバー以外の日本人ダイバー5名全員が死亡した漂流事故、そしてバリ島での漂流事故などの事故記録から、漂流事故に遭遇した際にどういう行動をとるべきか、どのような漂流グッズがあると生存の確率が高められるのかを考察する。
漂流事故の多くは
集団での漂流にあり
漂流事故は、短時間に発見されない場合には重大事故につながることは明白である。
漂流事故の原因は、いろいろな漂流事故の記録によると、潜水中にグループから単独ではぐれたなどのケースを除けば、多くが集団での漂流事故である。
前述のように、操縦と監視を行うオペレーターがいないダイビングボートが漂流して船に戻れない、天候の急変でドリフトダイビングのダイバーたちを発見できない、潜水中の海況の急変、あるいは悪海況にもかかわらず潜水を強行した場合などに発生している。
漂流した場合に取るべき行動とは?
CASE#01>>操船者がいる船が見えている場合
こちらから船舶が見えていても意外と気がつかれないことは、私の経験からも、漂流者の経験談でも、皆が口をそろえて言っている。
まずはBCに苦しくない程度に空気を入れてしっかり浮力を確保する。
船から発見されやすいように、視認的な信号として、シグナルフロート、カメラのストロボ、フラッシュライト、水中ライトを使って合図を送る。
①シグナルフロートは必携
シグナルフロートは、遠方からは意外にも見えないことは、知人や私の経験からも、さらには海面実験でも実証されている。
よって、ダイバー全員の所有が望ましく、最低でもバディに1つを所持することは海外では常識である。
石垣島での漂流時の発見者である海上保安庁職員も、集団で何本もシグナルフロートが上がっていたから発見できたとコメントしている。
波があるときには高さがあるシグナルフロートのほうがより視認性が良いとされているが、少々遠方になると棒状のシグナルフロートは線になってしまい、球形のシグナルフロートのほうが有効だという実験データもある。
②ダイブホーンも有用
音響シグナルとして、ダイブホーンも使用する。
これも知人や私の経験では、やはりなかなか気がついてもらえないことも多いようだ。
しかし、船から比較的近い距離にもかかわらず、薄暗くて船から発見されにくいときにはとても有用なようだ。
③夜間に有用なライト
ライト類も暗くなるとさらに有用だが、多くの漂流事故捜索では、日没とともに捜索は打ち切られてしまうのが一般的である。
シグナルフロートの中にライトを入れると、かなり目立つし、最近ではLEDを備えたシグナルフロートも販売されている。
これらの手段でも発見されない場合には、後述する防水無線、そして信号弾や発煙筒も使用する。
CASE#02>>船が見えない状況または操船者がいない船の漂流事故
① BC の重要性
救助の飛行機やヘリコプターなどの航空機や船舶が発見できない場合には、BCの浮力が命綱となる。
『ダイバー漂流極限の230キロ』の著者である小出氏は、まだハーネスやフロントに浮力がある前掛け式BCでの潜水が主流の時代、スキューバプロが初めてジャケット型のBCを発売し、彼はそれをすぐに購入して新島で単独潜水をしたところ、思わぬ強い黒潮の流れにつかまり、新島から銚子沖まで漂流したが、奇跡的にマグロ漁船に外洋で救助された。
ジャケット型BCでなければ助からなかったという。
②ウエイトを捨てる
次に、浮力確保および体の負担を軽減するためにウエイトを捨てる。
すぐには発見されないと判断した場合には、タンクをレギュレーターごと破棄する。
ダイブホーンがある場合には、そのぶんのタンクだけを残しておくのも一考である。
ただし、波が高くて海況が非常に悪い場合には、スノーケルだけでは呼吸が困難なので、収まるまでレギュレーターで呼吸する。
③グループで固まる
そして、過去の事例からは、ひと塊になっていたほうが発見されやすい。
元気があるうちは意識してひと塊になるよう心がけられるが、長時間漂流すると眠ってしまったり、意識がもうろうとしてばらばらになってしまったりするので、細いロープや紐、太めの釣り糸を携帯しておいて、いざ救助となったときに手こずらない程度に、簡単にBCのどこかに通して皆をひとまとめにしておくと発見率が高まる。
④シグナルフロートをすべて上げる
所有するシグナルフロートはすべて上げておく。
太ももに留めておくと手が空くうえに、手が疲労しない。
近年では、レーダーで探知可能な「レーダーシグナルフロート」が市販されている。
メーカーの実験では、1人(1本)で463mまでレーダーでとらえることができるという。
海上保安庁が西表島にて平成16年3月と7月に実効性検証を行ったところ、3人(3本)の場合ならば、1海里まで十分レーダーに映ったという。
これは、直径約3.7km、約11㎢にも及ぶ。
⑤防水無線の重要性と課題
防水無線はとても有用であるが、国内では電波法の関係で使用が困難である。
ノーチラス社の「LifeLine」は、潜水前にボートの無線バンドを登録して個人的通信が可能であるうえ、全周波数の通話モード、全周波数SOS 信号も発信可能である。
しかし、この商品は前述のごとく電波法の問題で、国内での使用は実質できないようだ。
海外でのダイビングで使用すべく、私も所有している。
アメリカではバンドを無線局に登録すると誰の信号かもわかるのだが、登録せず使用しても法的問
題はないとのことである。
無線免許がなくても国内で使用可能な防水無線は「SEAKER_1」であるが、これは船舶無線の一部として登録・所持できるものであり、個人の購入や所有はできない。
オペレーターがいるダイビングボートに装備されていれば、各グループに1台ずつ携帯させて潜水することで、その実用性を発揮できる。
これを実践しているところもあるという。
⑥泳力と体力温存
また、漂流中にたとえ遠くに陸地が見えても、無謀な長距離を泳ぐことは危険である。
無理をせずに力を抜いて流され、体力の温存を心がけるべきである。
流れるうちに島や陸地が近づいてきたら流れをよく読んで、島から離れてしまう前に島に向かって泳ぐ。
このようなときのために、ある程度の体力や泳力がないと生還できない。
バリ島の漂流事故では死者が2名出たが、59歳の女性は泳いで体力が尽きたと推測されており、みなと一緒に島にたどり着いたが、岩場へ上陸できずに再び流され続け、最終的に遺体で発見された。
⑦役立つダイビングブーツ
また、本NPOの代表理事である寺山氏が宮古島で漂流した事例の報告で指摘しているが、寺山氏はダイビングブーツを履いていなかったために、上陸やその後の陸地移動で苦労をしたということである。
バリ島の事故も同様で、鋭い岩場に上陸することもあるので、そのようなときのためにダイビングブーツが大変役に立つ。
CASE#03>>捜索の航空機やヘリが見えたら
上空から漂流者を発見することは、船舶から発見するよりもさらに極めて困難なことである。
ペリリュー島の事故では、死亡した日本人女性が水中ノートに書き残したメモが発見され、48時間以上流されてもまだ生存していて、途中で5回も捜索する飛行機や船舶を見てフラッシュライトを光らせたが、気がついてもらえなかったと書き残されていた。
①ミラーとライト
上空へ合図を送る方法には、これらフラッシュライトやカメラのストロボ、ミラーなどがある。
ミラーの場合、航空機の太陽に対する角度や、海面に反射する太陽光の影響で、光関係の合図は役立ちにくいことがあることは想像できる。
また、太陽が出ていないとミラーは使用できない。
近年では、充電式で4,000ルーメンクラスのハンディ水中ライトが発売されており、私もケーブダイビングのバックアップライトとして使用しているものを、外洋では携帯している。
②視認性の良い、発煙筒と信号弾
上空からの視認性が良く、海上保安庁も推奨しているのが発煙筒と信号弾である。
かつて、「RS-4」というダイバー用の4連発の防水信号弾が発売されていたが、需要が少ないために現在発売が中止されている。
よって、ダイバーが水中へ持ち込める信号弾は現在発売されていない。
これに代わり、火薬を使うことの問題点も解決させた非火薬製で、水深50m 相当の耐圧性がある「ダイバーマーカSOS2」という商品が発売されている。
ただし、発煙時間は約1分30秒であるため、捜索機を発見してから使用しなくてはならない。
海面着色剤のシーマーカーも有用だが、同様に長時間経過すると拡散してしまうため、航空機発見後に使用すべきである。
個人的には、車の発煙筒を防水容器に入れて潜っていた頃もある。
生活防水程度の防水性ではあるが、着火後は水中でも燃焼するほどで、波がかぶっても継続燃焼する。
5分以上燃焼、160カンデラ、赤色煙という法規制があるので性能は良い。
価格が200 〜400円程度であるので、水没しても惜しくない。
ただし、火薬を使用した製品は、航空機には載せられないので注意が必要だ。
③漂流グッズは必携
このように、各種漂流グッズはなるべく各自が所有することが望ましいが、ボートダイビング乗船時には、各自がこれらを用意する、またはダイビングショップがレンタルするようなシステムがあると安全性がかなり高まるであろう。
④生死を分けるポイント
漂流中、生命に関わる要因は水と食料、そしてハイポサーミア(低体温症)である。
人間は、水を飲まなくても3日間は生きられる。
どこかに上陸できて水があれば、何も食べなくても7日間は生存の可能性がある。
注意したいことは、海水を飲むと死期を早めることである。
これは古くから船乗りの間で言われていたことでもあるが、真実である。
人間の体液の塩分濃度は約0.9%だが、海水の塩分濃度は約3%で、飲めば飲むほど脱水が進み、その結果腎機能が低下して尿が作れなくなり、最終的には腎不全となって老廃物を排泄できずに死に至る。
水を飲まない場合よりも、生存期間が短縮されることになる。
太平洋戦争では、孤立した島の兵士たちは自分の尿を飲んで延命したが、決して海水は飲まなかったという。
スコールに遭遇することができれば、フィンを使って水を集めて飲むことが可能である。
バリ島の事故でもスコール時にフィンで水を集めて飲んだという。
ハイポサーミアとは、体温が奪われることによって起きる現象で、震えが止まらなくなったら危険サインであり、最終的には脳が麻痺して寒さを感じなくなり、震えが止まって血管が拡張し始め、急激に体温が低下して昏睡状態となって死に至る。
水中では体温を奪われる速度が速く、たとえ南国で水温がさほど低くない場合でも、体温よりも低い水温であり、死に至る水温ではなくても体温が奪われ、体力を極度に消耗してしまう。
水から出ることができれば、延命効果は大きい。
ゆえに、上陸できるかどうかが延命の鍵となる。
また、メンタル的にノイローゼやうつ状態になってしまうこともある。
これを予防するには、歌を歌うことは大きな効果があるようだ。
遭難者が救命ボートに乗っていて水や食料があったとしても、漂流して3日程度経過すると、絶望して自殺する者が出てくるといわれている。
前述のバリ島の事故、小出氏の漂流、慶良間の漂流事故でも、事故者が歌を歌うことによって気を確かに保て、元気が出たというのでその有効性は明らかといえる。
長時間漂流は、死んでしまうかもしれないというネガティブな思考が、誰しも当然のごとく沸いてくるものだが、それを払拭する効果が高いといえよう。
私の2回のプチ漂流経験は、いずれも島沿いで約1時間のものだったが、たったそれだけでも、船がどんどん遠ざかって小さくなっていくとかなりの不安を感じたものである。
バリ島の漂流事故で何が生死を分けたのか
①水分補給
まず水分補給である。
海面漂流中に、偶然にもヤシの実が流れてきたという。
ダイビングナイフで穴を開け、皆で分け合ったという情報を、私がテレビスタジオで出演中に聞いた。
ヤシの果実の水分は、ミネラル豊富でカロリーもあるため、風邪や下痢などのときに、南の島ではよく飲まれる風習があるほどだ。
島に上陸できた場合、ヤシの木が生えている可能性もある。
②ダイビングナイフ
そういった意味からも、ダイビングナイフは漂流グッズに挙げておきたい。
そのほかにも、ダイビングナイフはいろいろなサバイバルのシーンで役立つであろう。
③幸運なスコール
また、前述のごとくスコールがあったということも、生死を分けた要因であろう。
フィンで水を集めて飲む方法はなかなかのアイデアで、ぜひ知識として知っていてほしい。
④上陸できた
中でも、陸地へエキジットできたことが生存できた最大の理由ではないだろうか。
夜をまたぐ過去の長時間に及ぶ漂流事故で、エキジットせずに助かった例は、小出氏の事例以外に見当たらなかった。
ハイポサーミアの観点からは、体温より低くて熱伝導性が高い水中では体力消耗が激しい。
さらには、時間の経過とともに遠方へ流されるために、捜索される範囲が広がり、発見される確率が下がることはすでに述べた。
また、体力と泳力という点でも、生死を大きく分けたようだ。
前述のごとく、生存者は島の岩場で波に翻弄されているうちに、波で岩に乗り上げて助かったというが、亡くなった59歳の女性は力尽きて岩場に上がれず、それをアシストしていた現地ガイドインストラクターは頭を岩場にぶつけて海に流されていったという生存者の証言があると報道されたが、事実は分かってはいない。
ガイドインストラクターがけがをしていなかった可能性もあり、岩場に上がれずに流された女性を追いかけて一緒に漂流したのではないかという説もある。
その結果、そのガイドも亡くなってしまった。
この2名はエキジットできなかったことが、死亡した最大の要因だと私は考えている。
⑤二重事故
世界中で活動している日本人ガイドたちは、世界的に見ても大変親切かつ生真面目で、行動をともにできないダイバーと一緒に漂流して二重事故になっているケースは多い。
サイパンのグロットで、外洋で浮上してしまったゲストとともにガイドが漂流して、2名とも行方不明になるなどの報告は多々ある。インドネシアのスラウェシ島では、ローカルガイドがゲストダイバーと別行動をとって1人だけ助かっているのも、そのような国民性の違いであろう。
⑥インストラクターが多かった
また、バリ島の事故では漂流した7人中3人がインストラクターであったことも、生存率を上げた
のではないだろうかと推察される。
2名は現地ガイド、1名はダイビングツアーの引率として、4名のゲストとともに参加したインストラクターであった。
ダイバーが潜るために
最低限心がけること
①ダイバー自らの心がけと準備
日本の海上保安庁の海難救助についての評価は海外でも高く、流されたダイバーのほぼすべてを回収してくれている。
しかし、必ず助けてくれるという保証があるわけではない。
ダイビングエリアが多く漂流事故が多発する沖縄地域の第十一管区海上保安庁本部では、漂流ダイバー救助訓練が特に頻繁に行われ、頭が下がる思いである。
海上自衛隊の救助隊は、各省庁の救援活動が困難な場合に出動する。
自衛隊の救難訓練は過酷なもので、意識を失う自衛隊員が続出するほどだ。
かといって、ダイバーたちも自らの心がけと準備で、対応できるようになるべきであろう。
②エンジンのバックアップと無線の義務付け
パラオの漂流事故では、無線を搭載しておらず、エンジンが1機のボートエンジンが故障したために、ダイバーをピックアップできずに死亡事故になった。
これを教訓に、パラオではボートにエンジン2機と無線の搭載を義務付け、自力で救助できない場合に直ちに無線で応援を呼べるようにした。
悲惨な事故をもとに安全策が強化されているが、これを手本として、各エリアでも同様の措置が望まれる。
③常にオペレーターが船上にいること
また、オペレーターが常にボートにいるべきであるが、小規模ショップでは現実的ではない。
しかしながら、地域によっては法令化されているところもある。
オペレーターがいたとしても、ダイバーたちを見失った場合には、直ちに躊躇せず救援を呼ぶべきである。
前述のごとく、初動捜査が生死を分けるからだ。
評判を気にしてすぐに救援を呼ばない、バリ島の事故では自力で探そうとしすぎたために救援要請が大幅に遅れたことも指摘され、ボートのオペレーターは逮捕された。
もちろん、外洋でのボートダイビングでは、経験値が高いオペレーターを使わなければ、その価値は低くなる。
ペリリュー島の事故で亡くなった女性の手記には、オペレーターについて経験値の低さに不満が書かれていたという。
④慣れに甘んじることなく心がける
しかし、決してダイビングは危険度が高いスポーツではない。
私は、漂流事故による大惨事は、航空機事故と似ていると思う。
飛行機は地球上で一般人が利用できる乗り物の中で、もっとも安全性が高いといわれているが、ひとたび事故が起きれば多くの事故者が発生する大惨事になるが、それは滅多にないことである点が類似している。
ファンダイビングの引率を行う側も参加者も、周到な準備や手順の打ち合わせ、また、これまでに事故が起きていないからという慣れに甘んじることなく心がければ、事故率はもっと低くなることを各自が肝に銘じてほしい。
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