フィリピン(レイテ島)への支援金の募集と、現地での援助活動(第3回)

超強力な台風30号が通過した翌日のセブ島、海の中の様子

セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治)

2013年11月8日、フィリピン上陸時の中心気圧は、895hPa。
風速87.5m、最大瞬間風速105mを記録した、史上最強と言われた台風30号・ハイエンがフィリピンの上空を通過し、甚大な被害と、レイテ島で1000人、サマール島で200人を越す死者を出したという報道が流れた。

※2013/11/10 13:00時点、死者は1万人を超える報道になっています。
台風30号、死者1万人以上 フィリピン当局推定:AFPBB News

通過時、facebookに台風の通過状況をアップする度に、多くの方から「気をつけて」とコメントを頂いた。

実際のところ、進路がセブ島の北側だったために、マクタン島周辺やセブ南部は、倒木や、家屋の倒壊、停電などの被害はあったものの、覚悟していた程の酷さではなかったようだ。
停電も当日の夜にはほぼ復旧していた。

その翌日の9日、晴れ間も見え、海も穏やかだったので、海中の様子がどうなっているかも気がかりだったこともあり、早速ダイビングロケを行なった。

セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治)

空も晴れ、海も穏やかになっていた

昨年12月2日、パラオを襲った台風24号直後にブルーコーナーを潜った時には、多くの魚たちが群れをなし、産卵行動に走ったのを目撃した。
台風直撃後のパラオのおかしな状態、なぜ何種類もの魚が群れるのか? – パラオ|オーシャナ

今回も魚たちが通常と違う生態行動を取ったりとか、海中地形の変化などをリサーチできればと思ったのだが、まったくそのような変化を感じることもなく、通常と変らない海中景観だった。

この海域は、パラオのブルーコーナーなどと違って、外洋に面していない。
周囲を島々に取り囲まれていることもあり、風雨と波はあったかもしれないが、強烈なうねりは無く、海中にまで影響する程の力は働かないのかもしれない。

潜ったのは、マクタン島から程近いオランゴ島、それにBLUE CORALのあるホワイトサンズリゾートのハウスリーフから程近いダキットダキット。

今日は、どちらもマクロ狙い。
大潮で流れが早くて、撮影には苦労したけど、こうして潜れる幸せを感じながら、こんな写真を撮影していた。

セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治) セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治) セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治)
セブ島の台風ハイエン直後の様子(撮影:越智隆治)

ダキットダキットに群れていたイワシの群れも健在

それにしても、驚いたのが、あの台風の最中、ボートクルーたちは、ボートの中で一夜を過ごし、ボートを守ってたと聞かされた事。
コースがズレたから良かったものの、直進してマクタン島にもっと近かったら、どうなっていたことか・・・。

「大丈夫だった?」という問いかけに、クルーの一人が「チョットダイジョウブダッタ」と苦笑いしながら答えた。
大丈夫な訳ないよね。お疲れさまでした。

そして、今回の台風で亡くなられた多くの方々へのご冥福をお祈りいたします。

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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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