「SSI」50周年特別企画 〜SSIでダイビングの冒険をはじめよう~(第1回)

世界基準で認められた「SSI」はどんなダイビング指導団体?50周年の歴史を振り返る【vol.01】

本格的にダイビングを楽しもうと思ったら、講習を受け、Cカード(ライセンス)を取得しなければならない。Cカードは「Certification Card」の略で、日本語にすると「認定証」。ダイバーとしての第一歩ともなる、認定証を手に入れるためには、ダイビングを楽しむうえで必要な知識とスキルをダイビング指導(教育)団体による講習プログラムを受講し、身につける必要がある。このダイビング指導団体にはいくつか種類があり、そのうちのひとつが、「SSI(Scuba Schools International – スクーバ・スクールズ・インターナショナル)」(以下、SSI)だ。

SSIは、“誰もが安全にダイビングを学べるようにする”というビジョンを掲げ、 1970年にアメリカで設立された。現在は、世界150カ国以上に3,500以上のトレーニングセンター(加盟店)を持ち、10万人を超える SSI プロフェッショナルが所属する規模へと成長。また、2010年にSSIは世界でも数少ない国際ISOの承認を受けたダイビング指導団体となった。今回は、そのSSIがどのような指導団体なのか、ご紹介していきたいと思う。

世界最大のウォータースポーツ総合指導団体「SSI」

設立以来、50年以上にわたりSSIは、ダイビング未経験者からインストラクターレベルまで、誰もがダイビングを学べるよう、レクリエーショナルスクーバダイビング(※1)、XR(Extended Range – エクステンディッドレンジ )(※2)、リブリーザー、フリーダイビング、マーメイド、スイム、そしてライフガード向けの、高品質かつ多種多様なトレーニングプログラムと教材を提供してきた。教材に関しては、40カ国以上もの言語でデジタル教材化(印刷も可能)しており、誰もが水中世界を体験することを可能に。いわば、世界最大規模とも言える、ウォータースポーツ総合指導団体なのである。

リブリーザーとは?

ここ日本におけるSSIは、オーストリアに本部を構えるスポーツ総合メーカー「HEAD」の子会社「HEAD Japan株式会社」にあるダイビング事業部が、創業70年を迎えるイタリアの老舗ダイビング器材メーカー「Mares」とともに運営。「トレーニング、器材、旅行を一つにする」というSSIのビジョンを見据えているのだという。

オーストリアに本部を構えるスポーツ総合メーカー「HEAD」

オーストリアに本部を構えるスポーツ総合メーカー「HEAD」

SSIのポイント

●世界最大規模とも言える、ウォータースポーツ総合指導団体
●「HEAD」傘下で、ダイビング器材メーカー「Mares」とともに運営されている


※1 レクリエーショナルスクーバダイビング:趣味として、ダイビングを楽しむ人向けのダイビングで、水深30mまで特別なトレーニングを受けずに潜ることができる。
※2 XR:レクリエーショナルダイビングの限界を超えるスキルを学ぶことができるコース。

世界基準で認められたSSIの指導

SSIは、レクリエーショナルダイビングの安全性を世界基準で保つために創設されたアメリカの機関「RSTC(Recreational Scuba Training Council – レクリエーショナル・スクーバ・トレーニング評議会)」と国際的に通用する規格を制定する「ISO (国際標準化機構)」からの認証を受けているため、教材や指導基準が国際的に確立された最低基準に準拠していることが保証されている。つまり、SSIのプログラムを受講したダイバーは、全世界で信頼されるということなのだ。

ISO認証を受けている10のプログラム
ベーシック・ダイバー(ISO 11121)
スクーバ・ダイバー(ISO 24801-1)
エンリッチドエア・ダイバー(ISO 11107)
ガスブレンダー・ナイトロックス(ISO 13293)
ガスブレンダー・トライミックス(ISO 13293)
アシスタント・インストラクター(ISO 24802-1)
オープンウォーター・インストラクター(ISO 24801-2)
ダイブガイド(ISO 24801-3)
スノーケル・インストラクター(ISO 13970)
SSIマリンガイド(ISO 21417)

SSIのポイント

  • ●ダイビング指導団体において、RSTCとISOからの認証を受けている、数少ない指導団体である

SSI 50年の歩み

SSIがどのような指導団体かわかったところで、設立から50年を迎えたSSIの歴史を少し振り返ってみよう。

1970年

アメリカ発祥のダイビング指導団体「NASDS(ナスダス)」の取締役だったボブ・クラークとエド・ブローリーらにより設立。

1970年代

ダイバーを育成するための、インストラクターによる指導やワークブック、視聴覚教材などを用いた総合的な教育プログラムの開発に挑む。

1980年代

映像を含む、テキスト、ワークブック、インストラクターマニュアル等を組み込んだ、オリジナルで完全なトレーニングプログラムを開発することで、世界的に SSI の地位が確立されていく。

1990年代

プログラム開発や教材開発が進み、SSIのトレーニング理念である「SSI ダイバーダイヤモンド」が確立。

ダイバーになるには、 適切な知識、スキル、器材、経験という4つの要素があり、 これを「SSIダイバーダイヤモンド」と呼ぶ

ダイバーになるには、
適切な知識、スキル、器材、経験という4つの要素があり、
これを「SSIダイバーダイヤモンド」と呼ぶ

当時のオープンウォーターダイバーのCカード(認定証)

当時のオープンウォーターダイバーのCカード(認定証)

2000年代

エコロジースペシャルティプログラム(※3)が充実し、さらにXR(Extended Range – エクステンディッドレンジ)、フリーダイビング等のコースが開始されていく。また、SSI の5つのダイバープログラム及び2つの専門的なプログラムに対して、後の ISO 承認にも繋がる、欧州規格の認定を受ける
※3 エコロジースペシャルティプログラム:さまざまな海洋生物や生態系について学べるプログラム

2010年代

「HEAD」の傘下に入る。このことでSSI の重要な戦略的ビジョンである「トレーニング、器材、旅行を1つにする」ことが現実のものに。また、器材管理やログ管理、学科講習を受けることができる無料アプリ「MySSIアプリ」を中心に、デジタル教材、デジタル認定など業界の新しいスタンダードになるであろうデジタルトータル教育システムが確立された。
▶︎「MySSIアプリ」とは

2020年

設立50周年を迎える。さまざまなコースを質の高いレベルで提供することにより、ウォータースポーツ愛好家が真に望むものを選択する機会を提供している。

SSIの歴史についてより詳しく知りたい方は

スマートフォンのGoogle PlayもしくはApple Storeで「MySSIアプリ」をダウンロードして無料アカウントを登録(ブラウザからでも登録可能)。登録後に「SSI50周年」のバナーをクリック。

▶︎iOSの方はこちら(Apple Store)
▶︎Androidの方はこちら(Google Play)
▶︎ブラウザを使用する方はこちら

ダイビング未経験者からインストラクターレベルまで、“誰もが安全にダイビングを学べるようにする”というビジョンのもと、50年間歩んできたSSI。来月は「MySSIアプリ」の機能のひとつ、「デジタルトレーニングレコード」をご紹介!乞うご期待。

Powered by HEAD Japan
50年の伝統をもつ指導団体「SSI」と創業70年を迎える老舗ダイビング器材メーカー「mares」を運営。自然を舞台に楽しむことをサポートする会社として、持続可能な社会への取り組みにも力を入れている。
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PROFILE
ダイビング指導団体「SSI(Scuba Schools International – スクーバ・スクールズ・インターナショナル)」 。
日本におけるSSIは、オーストリアに本部を構えるスポーツ総合メーカー「HEAD」の子会社「HEAD Japan株式会社」にあるダイビング事業部が、創業70年を迎えるイタリアの老舗ダイビング器材メーカー「Mares」とともに運営。 「トレーニング、器材、旅行を一1つにする」というSSIのビジョンを見据えている。
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