2015トンガ・ホエールスイミング(第3回)

2015トンガホエールスイムweek1終了。5日間で遭遇した親子の個体識別表

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トンガホエールスイミング2015(撮影:越智隆治)

week1の3日目、初めてのスキッパーのゲリーと海に出る。

イギリス人で、厳しくてやりづらいかなと思ったけど、「I`m easy」と自己紹介していた通り、高圧的でもなく、とても穏やかで、乗船中、自分のリクエストに対して「No!」とは一言も言わなかった。
ヒートランへのアプローチも上手で、何度も近くで見ることができた。

この日は、午前中に、9頭のヒートランに遭遇。

トンガホエールスイミング2015・ヒートラン(撮影:越智隆治)

ランチ後は、新しい親子と泳ぐ。

トンガホエールスイミング2015・親子(撮影:越智隆治)

4日目の最終日には、午前中に南のリーフでペア2組と泳ぎ、午後からは、親子を発見して泳ぐ。

トンガホエールスイミング2015・親子(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子(撮影:越智隆治)

風が強くて、まだドローンでクジラ撮影はしていないが、テスト飛行も兼ねてモウヌ島周辺をドローンで撮影してみた。

トンガホエールスイミング2015・モウヌ島(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・モウヌ島(撮影:越智隆治)

かなり風が強かったが、安定していて、写真撮影程度なら問題無かったが、動画となると、べた凪で海中にいるクジラの姿が空から確認できるくらいでないと意味が無い。
チャンスは少なそうだ。

今週のゲストの集合写真もドローンで撮影。
慣れていないので、自分はモニターを見たまま。

トンガホエールスイミング2015・week1ゲスト(撮影:越智隆治)

リサーチ日も含めて、この5日間で遭遇した親子は8組。
うち、親子4には、3日間(1日目、2日目、4日目)遭遇した。
しかも、ほとんどフンガ島の周辺にいて、動いていないことがわかる。

肝っ玉母さんの場合、この親子4のように、同じエリアからほとんど動かないでいることが多い。
過去に2週間ほど同じエリアに居続けた親子がいたけど、この親子はいつまでいてくれるかな。

以下、今週遭遇した親子8組の状況をアップします。

ちなみに、2014年度は、8月12日から9月26日までの期間で遭遇した親子の個体識別数は、46組。

【親子1】
2015年8月10日。Mounu島南側のリーフで遭遇。
子クジラが小さい。東に向かって移動していて、止まらない。
何度か水中で確認するが、止まりそうにないので、深追いしないで泳げる親子がいるという無線でそちらに向かう。

トンガホエールスイミング2015・親子1(撮影:越智隆治)

【親子2】
2015年8月10日。fua`amotu島西岸〜Eueiki島南。
シースケープから譲ってもらう。
かなり好奇心旺盛なオスの子クジラと、あまり気にしない母クジラ。
母クジラは海中で留まって、のんびりしている。子クジラは、浮上してくると、スキンダイバーに興味を持って寄ってくる。

調子が良いと目の前で様々なパフォーマンスを見せてくれた。
子クジラが何度か口を開いているのを確認。
3回母親が浮上するまで一緒に泳ぎ、次の船に譲る。

トンガホエールスイミング2015・親子2(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子2(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子2(撮影:越智隆治)

【親子3】
2015年8月10日。Ovaka島南のリーフ沿い。
子クジラがブリーチングを繰り返す。
トンガタンゴからシェアしてもらう。2度程水中で撮影するが、止まらない。

エスコートがプッシュしているようにみえる。
リーフのエッジから離れたくない感じ。
ボートが前に回り込むと180度方向を変えたりして嫌がるので、追跡をやめる。

トンガホエールスイミング2015・親子3(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子3(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子3(撮影:越智隆治)

【親子4】
2015年8月11日。Hunga島北側の外洋〜Hunga島北。
ゲストの飛行機が遅く到着して、13時前に海に出る。

フンガ島の北側の外洋でレイダーとマレスキングが泳いでいたのをシースケイプが譲ってもらい、その後フェニックスもシェア。
母親の背びれに切れ込みがあって特徴的。

子クジラは女の子で恥ずかしがり屋だった。
親子で水面に浮いていたり、母親は潜っても、水深10mくらいで休んでいるので、観察しやすかった。
親子4には、12日、14日にも遭遇。
ほぼ同じ、フンガ島周辺エリアを動かないで、止まっていた。

トンガホエールスイミング2015・親子4(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子4(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子4(撮影:越智隆治)

【親子5】
2015年8月12日。Hunga島外洋側の浅いリーフ。
エスコートがついていて、なかなか寄らせてくれない。
浅いリーフに沿って移動しているので、前に落としてもらい泳ごうとしたが、すぐに方向転換してしまい、うっすらとしか確認できなかった。
写真は撮影できず。

【親子6】
2015年8月12日。Hunga島外洋。
マレスキング(スコット)が付いていたのを譲ってもらった。
乗船していた、オーストラリア人カメラマンのスコットが、「シャイだから、距離を置いた方がいいよ」というので、慎重にアプローチした。

離れている間はじっとしているが、徐々に距離を詰めるとすぐに逃げてしまう。
最初に確認したときは、母親が頭を上にして垂直に眠っていて、その周りを子クジラがくるくる回っている姿が愛らしかった。
その後はなかなか寄れず、ダッシュで近寄るが、やはり、あまり近づけなかったので、諦めて別の船に譲る。

トンガホエールスイミング2015・親子6(撮影:越智隆治)

【親子7】
Ovaka島南Totogafonua島付近。
荒れたエリアで泳げる親子がいるというので、シースケイプとマカイラが泳ぎ終わった後に譲ってもらう。

母親は落ち着いてはいたが、一度移動すると、荒れているので探すのが難しかった。
子クジラは男の子。
母クジラの頭の上に乗っかる姿が可愛らしかった。
2回入水して、順番待ちの船に譲った。

トンガホエールスイミング2015・親子7(撮影:越智隆治) トンガホエールスイミング2015・親子7(撮影:越智隆治)

【親子8】
2015年8月14日。Fa`atumanga島北東。
リチャードパッチ目指して移動中、親子を発見。
ゆっくり移動していたので、しばらく追跡してみるが、止まらないので前に回り込んで落としてもらうことに。

何度かトライすると、止まったように見えたのだけど、かなりゆっくりだけど、移動していたので、泳いでいないと、どんどん離される感じだった。
近づけたり、近づけなかったりを繰り返す。
子クジラは、男の子で、胸ビレが白くて可愛い。
途中からトンガタンゴとシェア。

トンガホエールスイミング2015・親子8(撮影:越智隆治)
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PROFILE
慶応大学文学部人間関係学科卒業。
産経新聞写真報道局(同紙潜水取材班に所属)を経てフリーのフォトグラファー&ライターに。
以降、南の島や暖かい海などを中心に、自然環境をテーマに取材を続けている。
与那国島の海底遺跡、バハマ・ビミニ島の海に沈むアトランティス・ロード、核実験でビキニ環礁に沈められた戦艦長門、南オーストラリア でのホオジロザメ取材などの水中取材経験もある。
ダイビング経験本数5500本以上。
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