“ミスターオリンパス水中”清水淳の水中カメラレビュー(第2回)

【“ミスターオリンパス水中”清水淳のカメラレビュー】オリンパスカメラTough TG-5 + PT-058

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TG-4 VS TG-5

外観の比較

左:TG-4 右:TG-5
大きさはほぼ変わらない

左:TG-4 右:TG-5
グリップが持ちやすくなった分、若干のサイズアップ

左:TG-4用/PT-056 右:TG-5用/PT-058
ズームレバーが大型化され、アクセサリー取り付けシューの高さも変更になった。

左:TG-4用/PT-056 右:TG-5用/PT-058
サイズアップに伴い、OリングはPT-056用とは変更になりTG-5用/PT-058のOリングはPOL-058となる。

水中モード別の画質比較

水中スナップモード

TG-4
撮影モード:水中スナップモード
絞り値:F2.0
シャッター速度:1/60
ISO:125
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

TG-5
撮影モード:水中スナップモード
絞り値:F2.0
シャッター速度:1/60
ISO:125
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

明るい条件の良い環境での両機の比較。浅い水深など、自然光を利用したスナップ撮影には、「水中スナップモード」がおすすめだ。環境が良いと両機の差がないように感じられるが、細かく見ていくと、TG-5は、TG-4より解像感が高くシャープに見える。E-M1 Mark II同様、赤系の発色が鮮やかになった。

水中ワイドモード

TG-4
撮影モード:水中ワイドモード
絞り値:F2.8
シャッター速度:1/60
ISO:200
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:ON(内蔵)

TG-5
撮影モード:水中ワイドモード
絞り値:F2.8
シャッター速度:1/200
ISO:200
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:ON(内蔵)

フラッシュ、オートフォーカス、ホワイトバランスなどの各種設定を最適化する「水中ワイドモード」。水中スナップ同様、明るい環境でのフラッシュ撮影でもTG-5はTG-4に比べて解像感が高く、ノイズが少ない印象。エッジが立っていてカリッとした仕上がりが特徴だ。

水中マクロモード

TG-4
撮影モード:水中マクロモード
絞り値:F6.3
シャッター速度:1/200
ISO:200
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:ON(内蔵)

TG-5
撮影モード:水中マクロモード
絞り値:F6.3
シャッター速度:1/200
ISO:200
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:ON(内蔵)

望遠側で被写体をより大きく写し、フラッシュでクッキリとメリハリがある画像に仕上げる「水中マクロモード」は、小さな被写体の近接撮影に最適。マクロ撮影では、TG-4に比べてやや暖色系のチューニングが施された水中WB。彩度が高く発色の良さが出ている。イソギンチャクやエビのディテールの表現力に大きく差が出る。

ISO感度別の画質比較

ISO100

TG-4
撮影モード:Pモード
絞り値:F2.0
シャッター速度:1/50
ISO:100
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

TG-5
撮影モード:Pモード
絞り値:F2.0
シャッター速度:1/50
ISO:100
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

拡大画像 左:TG-4 右:TG-5

低感度域での比較では、画質に差がないように見えるが、拡大してみるとISO100でも若干、解像感、ノイズの少なさでTG-4を上回る。

ISO1600

TG-4
撮影モード:Pモード
絞り値:F2.8
シャッター速度:1/400
ISO:1600
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

TG-5
撮影モード:Pモード
絞り値:F2.8
シャッター速度:1/400
ISO:1600
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

ISO1600での比較では、一見して差が出る。拡大してみるとその差がはっきりとわかる。ISO1600までの常用域の画質は格段に進歩した。

低輝度環境でのAF比較

TG-4
撮影モード:水中スナップモード
絞り値:F2.3
シャッター速度:1/8
ISO:800
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

TG-5
撮影モード:水中スナップモード
絞り値:F2.0
シャッター速度:1/13
ISO:800
露出補正:±0.0EV
WB:水中WB
フラッシュ:OFF

薄暗い沈船の中でAFの動作テストを行った。暗い場所だったのでTG-4のAFは最後まで合焦に苦戦。TG-5はAFの動作が早く、暗い環境でも正確にフォーカスを合わせることができる。

>>次のページ:今回のロケで使用した機材

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writer
PROFILE
1964年生まれ。水中写真や海辺の風景を撮り続けている。執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室マリーンプロダクトを主宰。 また、カメラメーカーの研究開発にも携わり、水中撮影モードや水中ホワイトバランスの開発アドバイザーも務める。1998年にデビューしたOLYMPUS C900Zoomから最新機種まで全てのOLYMPUS水中モデルのチューニングテストを行なっている。カメラ機材に精通し、機材の特性を生かす能力が評価され、水中撮影アクセサリーメーカーのアドバイザーやテスト撮影の要望も多い。執筆活動では、水中撮影機材の解説や撮影の仕方、楽しみ方の記事をPADI Japan/デジカメ上達クリニック、OMDS/水中デジタルカメラ・インプレッション、マリンダイビング.ウェブ/水中デジカメ撮影教室、オーシャナ/カメラレビューを現在連載中。最近では、「清水淳のマンツーマン水中写真教室」が好評いただき熱意あふれるフォトグラファーたちと一緒に撮影をしている。
公式ホームページ https://shimizu.marine-p.com/ 公益社団法人日本写真家協会会員。
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