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宮古島ダイビング特集(2013.10)(第4回)

台風直前の海で知る、ダイバーの楽しみ方それぞれ~宮古島潜り歩き~閲覧無制限

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現地からレポート
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イチモンジコバンハゼ(撮影:越智隆治)

イチモンジコバンハゼ

沖縄本島に向かっていた台風23号。
東に抜けていってくれればいいなーと思っていましたが、プロゴルファー猿の影野小次郎ばりのフック。
まさかの宮古島一直線?(泣)

宮古島直撃の台風23号

24号もできて何だかもうしっちゃかめっちゃか…


台風情報 – 日本広域 – Yahoo!天気・災害より

10月5~6日ごろがピークの予報ですが、今日(3日)はすでにだいぶうねりが入ってきており、メインのダイビングポイントはどこにも行けません。
夕方には皆さん、台風対策の準備で船を陸に上げてしまいました。

しかし、そこに海がある限り、ダイバーたるものどこでも潜ります。
ということで、「時化っていても潜れるポイントお願いします」と伊良部島の湾内にある山本大司潜水案内のオリジナルポイント「マッドシティ」へ。

伊良部島の時化(撮影:越智隆治)

3日の時点で伊良部島までは大うねり

オリジナルポイント・マッドシティ(撮影:越智隆治)

湾内に入ってしまえば穏やかなもの

正直なところ、カメラも持っていない僕は「台風ヤダだなー、泥ハゼかー、せめてカメラ持ちたいなー、魔王がいいな魔王」と心の中でつぶやいていましたが(ごめんなさい)、常連ダイバーの吉田知香子さんの様子を見て、本当にダイビングって楽しみ方は人それぞれだと感じました。

同じ海を潜っていても、見えている景色はまったく違うようです。

前日、台風の迫る中やってきた吉田さん。
群馬を深夜3時台に出発し、6時50分発のJTA直行便で9時半ごろ宮古島に到着。
そのまま午後のダイビングから合流し、1本目アントニオガウディに潜った時から、その潜る姿がとても印象的でした。

水中で両手両足を大の字に広げて「気持ちい~」といった感じで、本当に気持ちよさそうで全身に喜びがあふれています。

年に一度の宮古島で、非日常の世界を楽しもうとお金を払ってやってきた吉田さん。
水中はほとんど日常化し、仕事で来ている僕らとは1本の質が違います(どちらがいいというわけではなく)。

「ああ、台風来ちゃって、撮影どうしようかなー……」と水中でも考え事をしている自分とのあまりにも対照的な様子に、「そうだよなー。ダイビングってこういう力があるんだよね」と率直に感動し、見ているこちらも楽しくなってきます。

そんな吉田さんはハゼが大好きで、2日目が泥地ダイビングになっても問題なし。
むしろ地形の時より目がキラキラしています。

伊良部島の湾内「マッドシティ」(撮影:越智隆治)

台風直前でも潜ることのできた伊良部島の湾内「マッドシティ」

シマオリハゼ(撮影:越智隆治)

シマオリハゼ

1時間以上2本たっぷり湾内ダイビングを楽しみ、「あー、楽しかった」と満足した様子でエグジット。
午後はビーチでマクロ探しに行けることになってウキウキしています。

正直、地味なマクロダイビングだったので、思わず「そんなに楽しかったですか!どういうところが楽しいですか?」とバカな質問をしてしまったのですが、「自分で魚を探せるのが楽しいんですよ~」とのこと。

宮古島歴22年の吉田知香子さん(撮影:越智隆治)

宮古島歴22年の吉田知香子さん

「こういうところだったら、こういうのがいるのかな? とか考えながら潜って、お目当ての魚を見つけられたら嬉しいですし、知らない魚はすぐにガイドさんに教えてもらえます。それがレアだったりするとこれまた嬉しいです。ガイドさんと一緒に潜るとすぐに答え合わせができる感じが楽しいんですよね。そういう意味ではモトコさんみたいな本当に海や魚が好きなガイドさんと潜ると楽しみが倍増します」

また、見つけるだけでなく、ハゼをはじめ、小物たちの表情を見るのも楽しいと吉田さん。

「そもそもマクロにハマった理由はニシキテグリの産卵で、じっくり観察していたら、産卵の瞬間、ニシキテグリが恍惚の表情を浮かべたんですよね。顔を赤らめたように見えた。魚にも表情があることを知り、特にハゼが可愛くて、どんどんハマっていきました。まあ、水の中にいるだけで楽しいんですけどね」

ニシキテグリ(撮影:越智隆治)

ニシキテグリ

また、カメラを持った越智カメラマンも、やはり見えている景色が違います。

被写体の性格を把握し、寄り方を考え、構図が決まったところでシューティング。
一瞬を切り取り、目では地味な世界もストロボを使えば色鮮やかな世界に一変する快感は、やはり水中写真でしか味わえない、ダイビングを劇的に変えてくれる王道。

カメラを持てば、ダイビングの幅が広がり、一見地味なマクロポイントでも、どんな海でも楽しむことができます(あー、カメラ持ちたい 笑)。

実際、地形ポイントには目もくれず「マッドシティ」を3日間リクエストしたフォト派ダイバーもいて、1日目はカメラも持たずに水中の環境把握、二日目は狙いを定めた被写体を撮影、三日目は二日目の出来を踏まえて、写真の仕上がり度を高める撮影、という潜り方をしたそうです。

シリキスズメダイ(撮影:越智隆治)

シリキスズメダイ

一方、吉田さんの他、もう一人のゲストは「せっかく宮古島に来たからとりあえず潜れればえーねん」と30分ほどでさっさとエグジットし、「ダイバーのみんなとたくさん話すのが楽しいねん」と交流を楽しみ、また、趣味である民謡が聞ける酒場に行くのを楽しみにしていました。

そして、自分はといえば、こうしたダイバーやガイドなどの人間模様につい興味がいってしまいます。

同じ海を潜っても、思い、情報、状況など、海の中に持ち込む要素によってまったく違って見える景色。

台風直前の一見地味なポイントだったからこそ見えたものでした。

どれがいいというわけではなく、むしろ何でもいいと思うのですが、魅力的だと思ったダイバーや何かを心底楽しんでいるダイバーを見つけたら、話を聞いてみたり、少し真似をしてみたりすると、刺激を受けたり、思わぬ広がりを見せることがあるかもしれません。

ギンガハゼ(撮影:越智隆治)

ギンガハゼ

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