“セルフダイビングの海”潜り歩き・おすすめコース攻略法(第10回)

【獅子浜】アイドルからレアものまで潜む、お宝満載ビーチ

獅子浜はこんなところ

獅子浜は西伊豆のダイビングポイントの中でも一番手前に位置し、都心からもアクセスしやすい。
東名高速道路・沼津ICから、国道414号線を大瀬崎方面へ30分ほど行った国道沿いに獅子浜ダイビングサービスがある。

獅子浜ダイビングサービスは数多い伊豆のダイビングサービスの中でも最大級の施設を誇り、エンリッチドエア・ナイトロックスのタンクも備えている。またエントリー口から少し泳いだだけで水深50mの深場へと行けるため、テクニカルダイバーのトレーニングにも使われている。

獅子浜「北ポイント」
海の見どころ

獅子浜のサクラダイ(撮影:関戸紀倫)

獅子浜の海は駿河湾に面していて、さらに小さな湾になっているためにうねりに強く、一年中ダイビングができる。湾内でも駿河湾の栄養分豊富な潮が入ってくるので、珍しい魚や特に甲殻類が多く見られる。
エントリー口からは真ん中にガイドロープがあって、大まかにロープから右側が「北ポイント」で左側が「南ポイント」となっている。大きな目標物も多く、ナビゲーションがとてもしやすく初心者にもオススメのポイントだ。
北側では普通種の魚はもちろん、深場に行けば伊豆の代表的なアイドル・ミジンベニハゼやサクラダイも狙える。南側には多くの目標物があり、サンゴの植え付け場もある。浅場のガレ場も生物が豊富で、フォト派にもおすすめのポイントだ。

BuddyDive的おすすめコース

わかりやすい目印を頼りに、フィッシュウォッチング三昧

獅子浜のマップ

1. エントリーしたらガイドロープをたどって進む

獅子浜のエントリー後のガイドスロープ(撮影:関戸紀倫)

エントリーしたらゴロタが見えてくるので、ガイドロープをたどって進んでいく。

2. スロープをゆっくり降りていく

獅子浜のエントリー後のガイドスロープ(撮影:関戸紀倫)

砂地に到着すると、真ん中に2本のガイドロープがある。西の沖に向かって伸びるロープと、北のタイヤ方面に伸びているロープがあるので、北より少し北北西方面にスロープをゆっくり潜降していく。

3. 左に行き過ぎない程度に、砂地を降りる

獅子浜の砂地(撮影:関戸紀倫)

左に行き過ぎると岩場が見えてくるので、これを目印に左に行き過ぎない程度に砂地を降りていく。

4. 石積みを目印に、水深15mをキープして北方面へ

獅子浜の人工的な石積み(撮影:関戸紀倫)

水深15m付近まで来ると人工的に積んである石積みにたどり着くので、15mをキープしたまま北方面に進んで行く。

▼CHECK

獅子浜のトラフケボリ(撮影:関戸紀倫)

ところどころ岩などについているヤギなどを覗くと、トラフケボリがついていたりする。

獅子浜のサクラダイ(撮影:関戸紀倫)

水深15m付近には、サクラダイやアカオビハナダイが群れている。

5.  「大岩」を目印に、さらに水深15mをキープして北へ

獅子浜の大岩(撮影:関戸紀倫)

次に見えてくる目印「大岩」も水深15mくらいなので、そのまま水深をキープして北へ進んで行く。

▼CHECK 

獅子浜のビシャモンエビ(撮影:関戸紀倫)

大岩についているムチカラマツでは、ビシャモンエビなどが観察できた。

6. タイヤから伸びているロープを降りて、ミジンベニハゼを観察

獅子浜のミジンベニハゼ(撮影:関戸紀倫)

大岩のタイヤから伸びているロープを降りていくと、22m付近にはミジンベニハゼが入っている瓶がある。

7. 水深15m付近のピラミッドへ

獅子浜のピラミッド(撮影:関戸紀倫)

ミジンベニハゼを見たあと、水深15m付近に戻ると次の目印であるピラミッドが見えてくる。

8. イケス枠へ

獅子浜のケイソンブロック(撮影:関戸紀倫)

ピラミッドで遊んだあとは、水深17m付近に現れるイケス枠へ。深場から岸の方を見ると、手前にムチカラマツがいっぱい付いているケイソンブロックが見えてくる。

▼CHECK

獅子浜のタツノイトコ(撮影:関戸紀倫)

砂地などゴミや海藻などが固まっている場所をよく見てみると、タツノイトコなどが見られる。

獅子浜のイボイソバナガニ(撮影:関戸紀倫)

ムチカラマツをよく見てみると、イボイソバナガニが付いていた。

9. パイプの骨組みでUターン

獅子浜のパイプの骨組み(撮影:関戸紀倫)

最後の目印のパイプの骨組みでUターンして、10mラインを遊びながら岸へ戻っていく。

10. タイヤからロープをたどって戻る

獅子浜のタイヤ(撮影:関戸紀倫)

水深10mに目印のタイヤが現れるので、ガイドロープをたどってガレ場をゆっくり泳いでいく。

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獅子浜のガンガゼカクレエビ(撮影:関戸紀倫)

岩場の間にいるガンガゼなどをよく見てみると、ガンガゼカクレエビなどが見られる。

11. 砂地へ戻り、安全停止

獅子浜の砂地(撮影:関戸紀倫)

水深10mから5mまで上がっていくので、急浮上に注意しながら5mの平らな砂地に戻ってきたら生物を探しながら安全停止を行う。

▼CHECK

獅子浜のカエルアンコウ(撮影:関戸紀倫)

5m付近のガレ場には、カエルアンコウなどが隠れている。

獅子浜のウミテング(撮影:関戸紀倫)

砂地をよく探してみたら、かわいいウミテングが観察できた。

おすすめコース
ワンポイントアドバイス

目印も多く、ガイドラインも引いてあるので、万が一迷子になっても進行方向と反対方向に戻って来れば、真ん中に伸びているガイドラインに当たる。これをたどって戻ればエントリー口に着くので安心だ。
ときどき潮が流れることがあるので、流れに乗っていると感じたら余裕を持ってUターンしよう。また獅子浜の砂はとても粒子が細かいため、砂を巻き上げると一気に透明度が落ちる。しっかり中性浮力をとって、他のダイバーに迷惑をかけないように注意しよう。

今回は「北ポイント」を紹介したが、実は「南ポイント」も見どころ満載。北は砂地、南はゴロタと地形が異なるので、全く違う生物も見られる。
1本目は水深が深い「北」で、2本目は浅い「南」を潜って、獅子浜の海を楽しむこともできる。
「南」にはサンゴの植え付け場があったり、水深5mにはあの有名な映画に出て来る「真実の口」などの石像もある。浅瀬のガレ場にはレアなマクロ生物なども多く見られ、初心者にも人気だ。

▼CHECK

獅子浜のミノカサゴ(撮影:関戸紀倫)

サンゴの植え付け場を泳いでいたミノカサゴ。

獅子浜のサンゴ(撮影:関戸紀倫)

成長を遂げたサンゴは植え付け場から移動され、元気に育っていく。

獅子浜の南ポイント(撮影:関戸紀倫)

浅場の「南ポイント」には、あの有名な映画のワンシーンが

(撮影/関戸紀倫)

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