“セルフダイビングの海”潜り歩き・おすすめコース攻略法(第5回)

神奈川・城ヶ島のセルフダイビングコースの見どころ-水深浅めのマクロ王国-

この記事は約5分で読めます。

※この記事は2017年9月26日の記事を加筆・訂正しています。

都心からおよそ1時間半、三浦半島最南端に位置する城ケ島。相模灘に突き出したこの自然島は、約1000万年にわたって堆積してきた黒色の軽石層と白色の泥岩からなる地層を見ることができ、地質学的にも貴重なうえ、風光明媚な観光スポットしても人気が高い。このジオグラフィックな地形は水中にも続き、ダイバーは独特でダイナミックな景観を楽しめる。

また、太平洋に面しているので潮当たりがよく、魚影も濃いうえに、島内には食事処、観光スポットがズラリ。日帰り圏内で、ダイビングもアフターダイビングも充実とあって、関東ダイバーに人気のダイビングポイントだ。

城ヶ島「梶の浜」海の見どころ

Jyougashima Underwater Macro Complete_10

城ヶ島の海は、東京湾、相模湾、黒潮の分流、この3つの潮が混じり合い、多様な生物相を見せてくれる。セルフダイビングにオススメなのは、「梶の浜」という最大水深7mの水深浅めのポイントだ。ガイドロープもしっかり引いてあり、地形もわかりやすく、比較的に初心者でも安心してセルフダイビングができる。岩場にはマクロ生物も豊富にいて、冬場にはダイバーに人気のダンゴウオも!フォト派やじっくり生物を探してロングダイブしたい方などにぴったりだ。

セルフダイビングにおすすめコース

最大水深7mの「梶の浜」でまったり癒し系マクロダイブ
th_ビーチマップ メイン_

 

1.岩場の間まで水面移動して潜降し、ガイドロープをたどる

Jyougashima Underwater Complete_1

まずはスロープに沿って階段を降りて、フィンが履きやすいところ(干満の差が影響する階段なので自分が履きやすいポジションで)まで行き、マップ内1の地点まで水面移動してそこから潜降すると砂地にガイドロープが見える。
ちなみにこの浅い砂地をじっくり見てみると幼魚などいろんな生物がいてかなりおもしろいので、帰り際にじっくり見るのがオススメだ。

2.ふたつのブイを北へ

Jyougashima Underwater Complete_2

そこから砂地のガイドロープを進んでいくとブイが2つ見えてくる。帰りはこの2つのブイを目指して戻ればいいことを覚えておこう。

3.束ねてある木を目印にさらに北へ

Jyougashima Underwater Complete_4

ブイを北に進めば束ねてある木が砂地に見えてくる。2つのブイからは目と鼻の先。

4.クリスマスツリー

Jyougashima Underwater Complete_6

そのまま北へと進めばまた目と鼻の先に木が見える。
クリスマスシーズンには装飾されてクリスマスツリーになる木で、ここにはタツノオトシゴなどハギの幼魚などいろいろ住み着いている。

▼CHECK

Jyougashima Underwater Macro Complete_10

取材時にはクリスマスツリーに2個体のタツノオトシゴがいて、比較的観察もしやすいし写真も撮りやすかった

クリスマスツリーの周りやガイドロープ、海藻に混ざって隠れているアミメハギなどの幼魚が多く見られた

クリスマスツリーの周りやガイドロープ、海藻に混ざって隠れているアミメハギなどの幼魚が多く見られた

5.長い棒をさらに北へ

Jyougashima Underwater Complete_9

クリスマスツリーのすぐ横に見えるのが北に向かって伸びている長い棒があり、先端のトライアングルが目印。

6.パイプが組まれた場所を北へ

Jyougashima Underwater Complete_11

長い棒をまたまた北に進んでいくとパイプで組んであるところに到着。

▼CHECK

砂地にをよく見るとホタテウミヘビなどが隠れている

砂地をよく見るとホタテウミヘビなどが隠れている

7.ガイドロープを左へ

Jyougashima Underwater Complete_12

そのまま北へ進むとガイドロープに当たる。ちなみにここより先は潜水禁止エリア。
ガイドロープを左へ。

8.ロープ沿いに曲がる

Jyougashima Underwater Complete_14

少し行くとロープが曲がるので、それに沿って進む。

9.岩場

Jyougashima Underwater Complete_15

カジメが付いている岩場に当たるので、今度は岩の際に沿って右手に岩、左手に砂地を見ながら進んで行く。

10.ガイドロープへ戻りクリスマスツリーや長い棒の逆へ

Jyougashima Underwater Complete_20

ガイドロープに戻るので進んで行くとクリスマスツリーなど長い棒が見えてくるので今度は逆方向へと帰って行く。

▼CHECK

サービスのスタッフが日々調査をしていて、水中マップでは分かりづらい場所には目印が置いてあるので、その辺りを探せば何かしらの生物がいるという証拠。落し物ではないので持っていかないでね!

サービスのスタッフが日々調査をしていて、水中マップでは分かりづらい場所には目印が置いてあるので、その辺りを探せば何かしらの生物がいるという証拠。落し物ではないので持っていかないでね!

11.ふたつのブイ

Jyougashima Underwater Complete_19

2つのブイに戻ってきて、横の岩場を探せばコケギンポやウミウシが多く見られる。

▼CHECK

穴から動かないので、写真の練習には人気のトウシマコケギンポ

穴から動かないので、写真の練習には人気のトウシマコケギンポ

岩場にはアオウミウシなどの人気の生物も

岩場にはアオウミウシなどの人気の生物も

おすすめセルフダイビングコースワンポイント・アドバイス

水深はかなり浅めで、まだバディダイブに慣れていない方や久々に潜る方のスキルチェックなどには最適。生物も豊富で、水中では近場に分かりやすい目印が多く、生物も自分で見つけやすい。

タンクを背負ってから徒歩60歩。足場はコンクリートの階段になっていて、手すりは頑丈。階段の一番下でフィンを履いて泳ぎ出そう

タンクを背負ってから徒歩60歩。足場はコンクリートの階段になっていて、手すりは頑丈。階段の一番下でフィンを履いて泳ぎ出そう

また、週末などはダイバーでにぎわう人気ポイントで、ひとつの被写体に人気が集中することもあるので、ダイバーが生物を見ていたら順番を待ったり、譲り合おう。

万が一迷子になったとしても、コンパスを南に当てれば水深がさらに浅くなるので、水面に顔を出して自分の位置を確認すればいい。

水深が浅いので写真をじっくり練習したい方や生物をじっくり観察したい方は、残圧が許される限り潜れるのでオススメだ。

(撮影/関戸紀倫)

城ヶ島ダイビングセンター

<住所>
〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島658-196
<TEL>
046-882-0700
<FAX>
046-882-6611
<営業時間>
7:30~16:30 ※最終EXIT時刻16:00
<定休日>
なし(メンテナンスデーあり)

セルフダイビング予約サイト「BuddyDive(バディダイブ)」からの予約も受付中

\メルマガ会員募集中/

週に2回、今読んで欲しいオーシャナの記事をピックアップしてお届けします♪
メールアドレスを入力して簡単登録はこちらから↓↓

“セルフダイビングの海”潜り歩き・おすすめコース攻略法(連載トップページへ)

  1. 神奈川・江之浦のセルフダイビングコースの見どころ-充実のガイドロープとドラえもん-
  2. 神奈川・福浦のセルフダイビングコースの見どころ-シンプルな地形と豊富な生物-
  3. 神奈川・石橋のセルフダイビングコースの見どころ-豊かな生物相を見せる水深20m以浅-
  4. 神奈川・三浦のセルフダイビングコースの見どころ -フォト派向け!ナビがしやすい海-
  5. 神奈川・城ヶ島のセルフダイビングコースの見どころ-水深浅めのマクロ王国-
  6. 西伊豆・土肥のセルフダイビングコースの見どころ-沈船に住み着くさまざまな生物たち-
  7. 西伊豆・井田のセルフダイビングコースと見どころ-トサカに潜むアイドルたちに胸キュン!-
  8. 西伊豆・井田のセルフダイビングコースと見どころ-井田ブルーの世界に広がる魚群!ワイドな景観を満喫-
  9. 西伊豆・雲見のセルフダイビングコースと見どころ-壮大な地形を豊富なコース取りで楽しむ-
  10. 【獅子浜】アイドルからレアものまで潜む、お宝満載ビーチ
  11. 東伊豆・熱海のセルフダイビングコースと見どころ-ボート乗船たった5分で色とりどりの海!国内最大級の沈船-
  12. 西伊豆・黄金崎のセルフダイビングコースの見どころ-シンプルな地形とネジリンボウ-
  13. 【白崎】海藻の森、季節来遊魚など、季節感あふれる海を楽しめる
  14. 【すさみ】海中ポストから季節来遊魚まで! 黒潮の恩恵を受けた誘惑だらけの海
  15. 伊東・白根南のセルフダイビングコースの見どころ-ダイナミックな地形と魚群-
  16. 非公開: 【稲取】初心者でも安心の簡単コースでネコザメに会いに行こう! 
  17. 東伊豆 稲取のセルフダイビングコースと見どころ-充実ビーチでスキルアップ-
  18. 東伊豆・菖蒲沢のセルフダイビングコースと見どころ-マクロからワイドまで楽しめる遠浅ビーチ-
  19. 東伊豆・伊豆海洋公園セルフダイビングコースと見どころ-豊富なコース取り-
  20. 紀伊半島・日高のセルフダイビングコースの見どころ-四季折々の海中景観とレアな生物-
  21. 和歌山 串本のセルフダイビングコースと見どころ-本州最大のテーブルサンゴ-
PROFILE
バディダイビング(セルフダイビング)の情報サイトです。

予約はもちろん、バディダイビングを楽しむ方法など、どんどん情報を充実させていきまよ!
  • facebook
FOLLOW