“ミスターオリンパス水中”清水淳の水中カメラレビュー(第5回)

【“ミスターオリンパス水中”清水淳のカメラレビュー】-オリンパスカメラE-M1 Mark II + PT-EP14 Part.1[後編]

PT-EP14 vs. PT-EP11

正面から比較

左:PT-EP14/右:PT-EP11

PT-EP14では、内蔵フラッシュ光を光源として使えるように、プロテクターに照射窓が設けられた。内蔵フラッシュの機種変更とフラッシュ光を照射させるポジションにセットされるので、プロテクターのサイズが一回り大きくなった。

レンズポートは、PT-EP11と同様のタイプを使用可能。

背面から比較

左:PT-EP14/右:PT-EP11

リヤケースは、丸みを帯びていたPT-EP11に対し、PT-EP14は高さが出た分フラットになった。その影響かプッシュボタンやダイヤルの操作感は良好で、PT-EP11のグニャッとしたやや柔らかい感覚からカチッとしたフィーリングになっている。

上方から比較

左:PT-EP14/右:PT-EP11

PT-EP14では、EVFファインダー用のピックアップが変更になった。

PT-EP14

シャッターレバーは大型化され、軽い力でシャッターを切る事ができるようになった。

また、フロント側のダイヤルの位置が変更になり、陸上撮影同様にファインダーを見ながら二つのダイヤルとシャッターを右手だけで操作することができるようになった。(PT-EP11のフロントダイヤルは、グリップを持っている手では操作できなかった)

さらにリアケースのロータリーロック機構は変更され、薄型&ダブルロックになった。

ズーム/フォーカス用ダイヤルの位置が左手側グリップ&ブラケットと干渉しない場所にセットされ、使い勝手が良くなった。パワースイッチ、AFボタン、HDRボタンが、それぞれ独立してシンプルな構造となり、メンテナンスもしやすい。

ワイド撮影用システム

防水プロテクター:PT-EP14
レンズポート:PPO-EP02
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
フラッシュ:UFL-3
光ファイバーケーブル:PTCB-E02
ブラケット:MPBK-04
アーム:MPアームM&フロート

マクロ撮影システム

防水プロテクター:PT-EP14
レンズポート:PPO-EP03
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
フラッシュ:UFL-3
光ファイバーケーブル:PTCB-E02
ブラケット:MPBK-04
アーム:MPアームS

マクロ撮影用レンズポート PPO-EP03

M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

上記2本のレンズを収納可能。
ただし、ポートの設計は、M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroをベースに行われているために、レンズ自体の長さが短く、最短撮影距離が極端に短いM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroを収納した場合に、最大倍率が得られず残念な結果になった。

マクロ撮影用のPPO-EP03は、ポート先端の形状が先細りになっているために、被写体まで極接近して撮影する場合に、フラッシュ光を照射させやすい。

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writer
PROFILE
1964年生まれ。水中写真や海辺の風景を撮り続けている。執筆や撮影を行ないながら、沖縄・那覇にて水中写真教室マリーンプロダクトを主宰。 また、カメラメーカーの研究開発にも携わり、水中撮影モードや水中ホワイトバランスの開発アドバイザーも務める。1998年にデビューしたOLYMPUS C900Zoomから最新機種まで全てのOLYMPUS水中モデルのチューニングテストを行なっている。カメラ機材に精通し、機材の特性を生かす能力が評価され、水中撮影アクセサリーメーカーのアドバイザーやテスト撮影の要望も多い。執筆活動では、水中撮影機材の解説や撮影の仕方、楽しみ方の記事をPADI Japan/デジカメ上達クリニック、OMDS/水中デジタルカメラ・インプレッション、マリンダイビング.ウェブ/水中デジカメ撮影教室、オーシャナ/カメラレビューを現在連載中。最近では、「清水淳のマンツーマン水中写真教室」が好評いただき熱意あふれるフォトグラファーたちと一緒に撮影をしている。
公式ホームページ https://shimizu.marine-p.com/ 公益社団法人日本写真家協会会員。
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